楽しく前向き自立支援 鹿児島・霧島市 スムージーがくれた自信

公開日 : 2019年03月07日
最終更新 :
2018年グランプリを受賞した「紫色のスムージー」
2018年グランプリを受賞した「紫色のスムージー」

 鹿児島県の中央部に当たる霧島市隼人町に、心身に障害を持つ人たちとの共生社会を目指すNPO法人「真愛会」はあります。理事長の川越美津子さん(55)は元高校教師。精神的・身体的理由などで職につけられない学生をどうにかしてあげたいという願いから、2014年に障害者の就労施設として「ワークショップしんあい」を設立しました。

ポップコーンを手にする川越美津子さん(左)と大石洋子さん
ポップコーンを手にする川越美津子さん(左)と大石洋子さん

 「やるなら楽しく前向き」がモットーです。ポップコーンの製造販売をはじめ、カフェテリアの運営などを通して、ハンディを背負った人たちへの自立支援活動を繰り広げています。

 18年にはうれしいニュースがありました。ブルーベリーやはちみつ黒酢など地元食材を使ったスムージーを開発。地元のコンテストでグランプリに輝きました。それが皆の自信になりました。「周りの頑張る姿を見て障害者の方も意欲が湧き、その結果がグランプリへとつながりました。この喜びこそが障害者の自立につながります」と話す川越さん。それが自分自身の励みにもなったようです。

 現在37人が自立に向け励んでいます。すでに5人が施設から社会へ巣立ちました。足に障害を抱えながら、ワークショップしんあいで働く大石洋子さん(77)は「私はここで、たくさんの優しさに触れ変わることができました。働くことが私の希望です。一日でも長く元気でいたいです」とほほえみました。

 川越さんは言います。
 「人の幸せとは、人に愛されること、人に褒められること、人の役に立つこと、人に必要とされることです。『働くこと』とはこの四つを充足させてくれます。どんな人にも働く権利はあります。それを認め合うことで社会は変わると信じます」

 年齢、性別、障害に関係なく、個性を生かす輪が全国に広がれば……。そういう社会のために私も貢献したい。話を聞きながらそんな願いを抱きました。

■NPO法人 真愛会
・住所: 〒899-5106 鹿児島県霧島市隼人町内山田一丁目5番22号
・電話: 0995-43-6614
・営業: 9:00~17:00(月~金曜)
・URL: http://workshopshinai.chesuto.jp/

 この記事は、全国商工会連合会が地域活性化のキーマンとなる若手経営者育成のため開催した「次世代地域リーダー塾」プログラムの中で、毎日新聞記者の指導を受けて作成されたもので、「地球の歩き方ニュース&レポート」でも掲載しました。
 商工会は、全国1,653カ所の市町村にあり、中小企業の経営支援と地域活性化に取り組んでいる団体であり、全国商工会連合会はその全国団体です。

■全国商工会連合会
・URL: http://www.shokokai.or.jp/

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