宇宙センターにヨガにカフェ巡り!種子島でしたい10のこと

公開日 : 2022年07月22日
最終更新 :
種子島宇宙センターのロケットの打ち上げ
種子島宇宙センターのロケットの打ち上げ

鉄砲伝来をはじめ、西洋との交流が日本の歴史に大きな転換期をもたらした種子島。島の人々は穏やかで懐が深く、古くから来訪者を温かく迎え入れてきました。その気質は今も変わらず、旅人を優しくもてなしてくれます。定番の見どころから最新スポットまで、種子島でしたい10のこと&楽しみ方をダイジェストでお届けします。

1.種子島宇宙センターで宇宙に触れる

1.種子島宇宙センターで宇宙に触れる
宇宙について楽しく学べる「宇宙科学技術館」。入館料は無料!

種子島の東南端に位置する種子島宇宙センター。東京ディズニーランド20個分の敷地に、整備、点検、打ち上げまでの一連の作業を行う施設をもつ日本の宇宙開発の中核的存在です。ロケット打ち上げ時は各地から多くのファンが訪れ、打ち上げを鑑賞しますが、もちろん打ち上げのとき以外も楽しめます。まずは、種子島宇宙センター内の「宇宙科学技術館」へ。ロケット開発の歴史やパネルを用いた解説、打ち上げ時の臨場感が味わえるシアターなどがあり、ロケットの仕組みや宇宙について楽しく学ぶことができます。

ぜひ参加したいのが、1日2~3回開催されるバスツアー。ガイドさんの案内を聞きながら、個人では入ることのできないロケットガレージやロケットの発射点を見学することができます。ツアーは人気なので、日程が決まったら早めに予約を!

ランチはカフェテリア「宙飯屋」(ちゅうはんや)で、ロケットや月を模したカレーやオムライスを味わって。じつはここ、JAXAの社員食堂。制服を着た職員に交じってランチを食べることができるんです!

種子島宇宙センター
https://fanfun.jaxa.jp/visit/tanegashima/

2.広田遺跡ミュージアムで古代遺跡の謎を知る

2.広田遺跡ミュージアムで古代遺跡の謎を知る
弥生時代の集団墓地、広田遺跡。海を望む丘に墓地がある

昭和30年、台風で流出した土壌から157体の人骨と4万4000点もの埋蔵品が見つかった…。広田遺跡はそんな風にして発見されました。埋葬された人々は貝でできた装身具を身にまとい、さらに、男性で約154㎝、女性で約143㎝というかなりの低身長。後頭部は扁平で顔の彫りはかなり深かったよう。広田人はどこから来たのか、何故ほろびたのか…。未だ多くが謎に包まれています。

広田遺跡ミュージアムでは、集団埋葬跡を見学できるほか、広田人についての研究結果を詳しくみることができます。館内見学の際はぜひボランティアガイドに案内をお願いしましょう。歴史だけでなく地元の文化にも精通したガイドの案内でよりいっそう興味がもてるはず。

広田遺跡ミュージアム
http://www.town.minamitane.kagoshima.jp/institution/hirotasitemuseum.html

3.月窓亭で文化体験

3.月窓亭で文化体験
縁側で庭を眺めつつティータイム

西之表市市街地にある、江戸時代中期に建てられた由緒ある屋敷月窓亭。これまでに、常陸宮殿下、司馬遼太郎などの著名人を迎えてきました。現在は、島の文化を伝える体験施設として一般公開されています。

入館するとまず、月窓亭のなりたちを聞きながら、月窓茶と種子島の食材を使った茶菓子をいただきます。その後は、絶滅危惧種を含む300種類以上の植物が育てられる中庭を散策したり、農民の間の娯楽であった四半的を楽しんだり。のんびりとした空気が漂うお屋敷で、種子島の歴史に触れてみましょう。

月窓亭
電話: 0997-22-2101
住所:西之表市西之表7528
入館料:200円

4.「鉄砲館」で火縄銃を見る

4.「鉄砲館」で火縄銃を見る
国内外から集められた鉄砲がずらり

1543年、日本に初めて銃が伝わったのがここ種子島。島ではこの新しい武器を懸命に研究し、なんと伝来から8ヶ月で国産銃の開発に成功しました。それ以降、国内では銃のことを“種子島”と呼び、急速に広まりました。

西之表市にある種子島総合開発センター「鉄砲館」には、国内で初めて造られたとされる火縄銃をはじめ、貴重な展示物がずらり。当時の生活の様子を再現した模型や漁に使われた丸木舟も展示され、種子島の歴史を知ることができます。

種子島総合開発センター「鉄砲館」
https://www.city.nishinoomote.lg.jp/admin/soshiki/kyouikuiinkai/shakaikyouikuka/bunkazai/center/index.html

5.伝統工芸、種子鋏の技術に驚く

5.伝統工芸、種子鋏の技術に驚く
全行程手作業のため、年間製造数は600丁ほど

鉄砲とともに種子島に伝わったもうひとつの技術が、鋏。廃刀令以降も、島の鍛冶職人たちによって改良が加えられながら生産が続けられ、一時は島を代表する産業ともなりました。

種子鋏の最大の特徴は「練り」と呼ばれる独特の形状の刃先。微妙に沿っているので使うたびにお互いの刃先が擦れあい自分自身で刃を研ぐようにできています。そのため、10年は手入れ不要で、切れ味が持続するのです。現在、完全手打ちで鋏を作る職人はごくわずか。島では梅本本種子鋏製作所が伝統の製法を守り、種子鋏の製造技術を継承しています。

6.ヨガで心と身体を清めてみる

6.ヨガで心と身体を清めてみる
ヨガを通じて、心身ともにリフレッシュ

2020年6月、日本で初めてヨガの聖地Ⓡに認定された種子島の西之表市。ヨガの聖地とは、(一社)全日本ヨガ連盟が定めた項目を満たしたエリアに認定されるもので、西之表市では、浦田海水浴場、サンセットライン、天女ヶ倉がヨガの聖地に認定されました。

いずれも、朝日や夕日、海のブルーが美しい場所。自然を感じながらポーズをとれば、心身ともにリフレッシュできそう。ヨガの聖地を巡りながらヨガを体験するツアーや、SUP ヨガなどのアクティビティも開催されているのでチェックしてみて。

7.インギー地鶏を味わう

7.インギー地鶏を味わう
インギー地鶏のたたきや焼鳥などが味わえる

南種子町の特産、インギー地鶏。1894年、種子島に漂着したイギリス帆船ドラメルタン号を助けたお礼に譲り受けたのがその祖先で、大切に受け継がれたインギー鶏は天然記念物にも指定されています。

天然記念物のインギー鶏は食べることはできませんが、別の種と交配し、食用に開発したのがインギー地鶏。一般にはあまり流通しておらず幻の鶏とも言われていますが、南種子町の「食堂 美の吉」ならば、直営農場で飼育しているインギー地鶏を、いつでも味わうことができます。緻密でうま味の強いインギー地鶏。新鮮な鶏のたたきが味わえるは、ここならでは!

食堂美の吉
http://minokiti.main.jp/

8.海の幸に舌鼓

8.海の幸に舌鼓
ながらめ(トコブシ)やゾウリエビなど珍しい魚介も

海に囲まれた種子島は、もちろん魚介類も豊富!魚というと秋〜冬がおいしいというイメージがありますが、種子島では、春のトビウオ、初夏のキビナゴも絶品です!旬の季節に訪れたら、ぜひ塩焼きや唐揚げで味わってみて。

アサヒガニやゾウリエビといった高級食材がリーズナブルに味わえるのも島ならではの特権。夜は海鮮が自慢の居酒屋に繰り出して、芋焼酎片手に島の魚介をめいっぱい楽しみましょう。

9.カフェ巡り

9.カフェ巡り
おしゃれなカフェでのんびりと過ごす

移住者の多い種子島。離島のわりには…と言ったら失礼かもしれませんが、カフェのレベルが異様に高い!

マウイ島から取り寄せた厳選したコーヒー豆で淹れるコーヒーや、本格的なラテアートが楽しめるカフェラテ、島産の卵を使ったふわふわパンケーキや、まっ青な海と空を眺めながら味わう窯焼きピザなど、それぞれに個性が光ります。

カフェは西之表市、中種子町、南種子町にまんべんなく点在しているので観光の合間に立ち寄ってみて。カフェ特集は本紙をチェック!

10.お茶を買う

10.お茶を買う
種子島のお茶は、コンテストで賞を受賞するなど評価も高い

実は種子島は日本有数のお茶の産地。お茶で有名な静岡で新茶が取れるのが、4月後半~5月上旬。一方種子島では3月中旬~4月中旬に初摘みが行われ、全国で最も早く出荷されるため、その年の全国の茶葉の価格や生産量の目安となる重要な役割を担っています。

種子島で茶の栽培が始まったのは明治42年のこと。種子島に赴任した静岡の役人が、島の気候が茶の栽培に似ていると地元の農家にもちかけて島の開拓を勧めたのがきっかけです。何の情報もないまま島に渡った農民は、大変な苦労を乗り越え島で茶葉の栽培に成功しました。

現在も最初に島に渡った松下助七さんから数えて4代目にあたる「松寿園」の松下栄市さんをはじめ、多数の栽培農家がお茶を作っています。3月中旬からは西之表市の高台の茶畑では新茶の季節を迎え、新茶も店頭に並ぶのは4月から。ぜひ、香り高いお茶をおみやげにいかがでしょうか。

魅力いっぱいの種子島。ぜひこの夏の旅先の候補に加えてみてください。

種子島だけの完全ガイド!改訂版が登場です!

【「過去」と「未来」を深く知れる島!】種子島のみにフォーカスしたガイドブック!
本書は、島で活躍する人々が教えてくれたとっておきの情報が満載です。島旅が200%楽しくなることをテーマに「体験する・遊ぶ・観る・食べる・買う・泊まる」のガイドブック情報はもちろん、大人気の宇宙センターや地元の人と触れ合える体験などのアクティビティ情報を徹底的に紹介しています。さらに島の人が語る歴史や文化までがギュギュッと凝縮された1冊!さらにパワーアップした種子島をご紹介します。

※当記事は、2022年7月22日現在のものです

TEXT:アトール澄田直子
PHOTO:吉川 昌志、PIXTA

・・・・・・・・・・・・・・
★最新情報を確認してください
新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため、上記記事内で紹介した施設や店舗において、短縮営業や休業の可能性があります。最新情報は、公式ウェブサイトなどで確認してください。
・・・・・・・・・・・・・・

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。