世界の、そして日本の知られざるビーチと湖を紹介した【旅の図鑑シリーズ】最新作が登場!

公開日 : 2022年07月07日
最終更新 :
気になるビーチが3つ以上ある人は、ぜひ本書をチェック!
気になるビーチが3つ以上ある人は、ぜひ本書をチェック!

新刊『世界の魅力的なビーチと湖』は、世界中の息をのむほど美しいビーチや島、レイクサイドリゾートを雑学ともに紹介しています。その数、なんと256ヵ所!地球の歩き方ならではのセレクトで、マニアックかつ知られざる秘境ビーチを数多く収録。こちらの記事では、本書で掲載しているビーチを抜粋してご紹介します。

色彩あふれる旧市街が映える、サブレット・ビーチ(フランス)

色彩あふれる旧市街が映える、サブレット・ビーチ(フランス)
防波堤にビーチと町並みを一緒に撮影できるスポットがある。

イタリアとの国境に位置する、南フランスの町、マントン。旧市街にはパステルカラーの建物が並び、17 世紀に建てられたサン・ミシェル・バジリカ聖堂は、コート・ダジュール地方で最も美しいバロック建築のひとつといわれています。旧市街を海とともに望めるのがサブレット・ビーチ。ジャン・コクトーが愛した町で、通称「要塞美術館」と、収集家によるジャン・コクトー美術館があるほか、市庁舎の「結婚の間」ではコクトーが描いた壁画も。レモンの栽培が盛んで、毎年2 月にはレモン祭が開催されることでも知られています。

世界遺産の山に抱かれた、シュガー・ビーチ(セントルシア)

世界遺産の山に抱かれた、シュガー・ビーチ(セントルシア)
スーフリエール湾に面し、壮大な山々を横目に海水浴を楽しめる。

シュガー・ビーチがあるのは、東カリブ海に浮かぶセントルシア島。人口約18 万人、面積は日本の淡路島とほぼ同じ、約620㎢の小さな島国。カリブ海クルーズの寄港地としても知られています。島のあらゆるところから見ることができるのが、国のシンボルにもなっている、高さ798m のグロ・ビトン山と、高さ743m のプティ・ピトン山。「双子山」と呼ばれ、海岸から隆起するふたつの火山が見られるのは世界でここだけ。2004 年には「ピトン管理地域」として世界遺産にも登録されています。

崖と旧市街に囲まれた、ラマ・モナキーレ(イタリア)

崖と旧市街に囲まれた、ラマ・モナキーレ(イタリア)
イタリアの美しい海の指標、「バンディエラ・ブルー」にも認定。

イタリア半島のかかとに位置する、プーリア州の小さな町、ポリニャーノ・ア・マーレ。アドリア海を見下ろす断崖に立つ町並みで知られ、旧市街には、18 世紀まで町の入口だったマルケサーレ門や13 世紀に建てられたサンタ・マリア・アッスンタ教会が残ります。旧市街から徒歩数分でたどり着くビーチ、ラマ・モナキーレは、ふたつの崖に挟まれた場所にあり、「地層が分断された境目」を意味する「ラマ」、この海に「地中海モンクアザラシ」を意味する「フォカ・モナカ」がかつて生息していたことからその名がつけられました。

ケープペンギンの楽園、ボルダーズ・ビーチ(南アフリカ)

ケープペンギンの楽園、ボルダーズ・ビーチ(南アフリカ)
ケープペンギンは絶滅危惧種に指定され、保護対象になっている。

ロバのようなけたたましい鳴き声のケープペンギンに接近できるビーチがあるのは、南アフリカ共和国。テーブルマウンテンの麓に広がるケープタウン郊外、サイモンズタウンにあるボルダーズ・ビーチです。1983 年に1 組のペンギン夫婦が定住して以来繁殖し、現在は約2000羽のペンギンが暮らしています。ペンギンが人里に近い場所にコロニー(集団繁殖地)をつくるのは珍しく、ボルダーズ・ビーチの一帯が、当時商業的漁業が禁止されていたエリアだったため、餌が豊富にあったことや、ボルダーズ(巨きょ礫れき)が複数あるため、風の影響を受けにくく隠れ家としても適していることなどが要因として考えられています。

見事な円形ビーチ、ヴィラ・フランカ・ド・カンポ島(ポルトガル)

見事な円形ビーチ、ヴィラ・フランカ・ド・カンポ島(ポルトガル)
外海とわずかな接続部のみでつながるビーチ。湾内は非常に穏やか。

ポルトガル領として知られるアゾレス諸島最大の島、サンミゲル島。その沖合1km ほどにある小島の内側に、見事なまでに美しい円形を描くビーチがあります。これは海底火山によって形成されたもので、ビーチには意外にも遊歩道や階段も整備されています(砂浜は存在しない)。自然保護区として指定されており、観光シーズンのみアクセスすることが可能。ビーチではダイビングもでき、火口壁付近には島特有の植物が自生するなど自然を堪能することができます。

中東最大規模のビーチリゾート、テルアビブ・ビーチ(イスラエル)

中東最大規模のビーチリゾート、テルアビブ・ビーチ(イスラエル)
ビーチ、遊歩道、飲食店が数km 続くテルアビブの海岸線。

南北に細長いテルアビブの町は、どこからでも地中海にアクセスしやすいビーチタウン。ホテルの多い北側はフリッシュマン・ビーチを中心に観光客でにぎわい、旧市街ヤッフォに近い南側チャールズ・クロア・ビーチ周辺はローカルが集う傾向にあります。ちなみにヤッフォは約4000 年前から交易の要所として栄えてきた旧市街で、石畳の道や、オスマン帝国時代に建てられたイスラム寺院や聖書ゆかりの教会、時計台などが残るほか、現在はアーティストが多く住み、工房やギャラリーが集まる観光スポットになっています。

地球の隠れ家、エスコンディーダ・ビーチ(メキシコ)

地球の隠れ家、エスコンディーダ・ビーチ(メキシコ)
火山活動と陥没により生まれた独特の地形。泳いでアクセスする。

ビーチのあるマリエタス諸島は「鳥の楽園」の別称をもち、100 種類近い鳥類が生息するといわれています。また、サンゴや魚など多様な海洋生物のいる自然保護区に指定されているため、プエルト・バヤルタなどから出る観光ツアーでのみアクセスが可能。島の内側にあるビーチへの入口は干潮時のみ現れ、訪問者はライフジャケットを着用して泳いで上陸することになります。ぽっかりと空いた穴の中、静けさが漂うエスコンディーダ(現地語で「隠された」の意)なビーチです。

入り口はわずか5m、スティニヴァ・ビーチ(クロアチア)

入り口はわずか5m、スティニヴァ・ビーチ(クロアチア)
氷河期に誕生した入江。「欧州で最も美しい」と称されることも。

アドリア海に浮かぶヴィス島南部にあるスティニヴァ・ビーチは、四方を雄大な崖に囲まれた隠れ家ビーチ。入江は幅わずか5m、小石の砂浜も約40mとコンパクトなビーチです。陸路では急な細い道を約20分徒歩で下らなければならないため、最適なのは海からのアクセス。ただしボートは入江から内湾に入ることができないため、岸までは泳ぐ必要があります。だからこそ湾内はターコイズブルーが美しく、また外洋では運がよければウミガメやイルカにも出合うことができます。

本島北部の知られざる離島、野甫島(沖縄県)

本島北部の知られざる離島、野甫島(沖縄県)
北部の運天港から、さらにフェリーに乗り1時間ほどでたどり着く。

沖縄最北端にある有人島、伊平屋島から全長約320m の野甫大橋でアクセスできる小さな島。橋の両側にビーチがあり、エメラルドグリーンの美しい海が広がります。このあたりの島には独特のおもてなし文化「いへやじゅーてー」が残り、観光客でも誰でも休んでいけるよう、家の縁側に常にお茶やお菓子が置かれているそう。そんな島民の温かさが魅力の島では、涼しい月夜を走るムーンライトマラソンも開催されており、夕日が沈む美しい海岸の景色や月夜に照らされる海など、さまざまな自然の風景を満喫しながら走るマラソンコースになっています。

桟橋と富士山を望む、原岡海水浴場(千葉県)

桟橋と富士山を望む、原岡海水浴場(千葉県)
木製の原岡桟橋は、夜になると明かりが灯りとても幻想的な雰囲気に。

関東屈指のレジャーエリアで、海水浴場も多い南房総市。なかでも原岡海水浴場は遠浅かつ波が静かなため、釣りをする人、犬を連れて散歩する人、沖合へSUPで出る人など、その楽しみ方はさまざまです。全国でも珍しい木製の原岡桟橋は、数々のドラマやCM、映画などの舞台になったことで有名な存在。また写真愛好家の聖地でもあり、夕刻、桟橋の向こうに浮かびあがる富士山のシルエットが彼らのお目当て。5 月上旬と8月上旬には、富士山の頂上に夕日が沈む「ダイヤモンド富士」も見られます。

まだまだある、世界の魅力的なビーチと湖!

いかがでしたでしょうか?ここで紹介したものは、まだごくごく一部。本書では、さらに息を飲む世界と日本の美しいビーチや、レイクサイドリゾートとして人気の湖も多数紹介しています。

※当記事は、2022年7月7日現在のものです

PHOTO: iStock、Shutterstock、Pixta

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2022年7月7日現在、国によってはいまだ観光目的の渡航が難しい状況です。『地球の歩き方 ニュース&レポート』では、近い将来に旅したい場所として世界の観光記事を発信しています。渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html
旅したい場所の情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス収束後はぜひお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを心より願っています。

筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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