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エッフェル塔と並ぶパリのシンボル。凱旋門の観光ポイント

2019年09月25日

パリを代表する観光スポットが凱旋門。シャンゼリゼ大通りの起点にあり、パリに着いたら最初に訪れたい場所です。12本の大通りが交差するロータリー(シャルル・ド・ゴール広場)の中心にどっしりと構えるこの門は、まさにフランスの栄光の象徴。屋上テラスは、パリのすばらしいパノラマを見ることができる絶景スポットでもあります。パリ観光のスタート地点としてもおすすめです。

凱旋門の場所・行き方・交通手段

シャンゼリゼ大通り側にある地下通路への入り口

凱旋門は、フランス北部、首都パリにあります。建っているのは、世界で最も美しい通りとたたえられるシャンゼリゼ大通りの西端。パリの町でも比較的西側に位置しています。メトロ1、2、6号線、また高速郊外鉄道RERのA線が通るCharles de Gaulle Etoile(シャルル・ド・ゴール・エトワール)駅で降りると、すぐ目の前にそびえるのが凱旋門。

ロータリーになったシャルル・ド・ゴール広場の真ん中にあり、横断歩道もないので、どうやってアクセスするのか、不思議に思うかもしれません。実は、この門、地下通路を通ってアクセスするようになっています。門を挟んでシャンゼリゼ大通り側とグランド・アルメ大通り側の2カ所に地下へ下りる階段があり、地下通路にあるチケット売り場を通って、その先の階段を上がれば凱旋門の足元に出るのです。

ルーヴル美術館からはメトロ1号線で約8分。エッフェル塔からはメトロ6号線で約4分。サクレ・クール聖堂からはメトロ2号線で約12分。パリの主要観光スポットからもアクセスしやすい場所です。

凱旋門の歴史/ナポレオンが夢見た栄光の門

1893年に撮影された、現在と変わらぬ姿の凱旋門 ©iStock

●凱旋門建設のきっかけ
凱旋門とは、戦いに勝利したことをたたえ、その記念として造られた門のこと。「エトワールの凱旋門」と呼ばれるこの門は、1805年に起きたアウステルリッツの戦いの勝利を記念して建てられました。

この戦いでフランス軍は、皇帝ナポレオンの指揮のもと、自分たちより1万以上多くの兵力を有するオーストリア・ロシアの連合軍を迎え撃ち、アウステルリッツでの死闘の末、劇的な大勝利を収めたのです。この大勝利を記念し、当時5本の大通りが集まっていたエトワール広場に、ナポレオンは大凱旋門の建設を命じました。

シャルル・ド・ゴール広場から放射状に延びる12本の大通り ©iStock

●30年にもおよぶ建設工事
エトワールの凱旋門を設計したのは、建築家シャルグラン。古代ローマのティトゥス帝の凱旋門をモデルに建設が開始されました。1806年初頭に敷石が置かれましたが、工事は遅々として進まず、壮大な門が完成したのは30年後、1836年のことです。

1850年代半ばには、皇帝ナポレオンの甥にあたるナポレオン3世統治下でセーヌ県知事オスマンによるパリの都市改造が行われ、エトワール広場から延びる7本の大通りが新たに開設されました。さらに、建築家イットルフの設計による統一されたデザインの建築物が周囲を取り巻き、凱旋門とエトワール(シャルル・ド・ゴール)広場は現在の姿になりました。

●エトワール広場からシャルル・ド・ゴール広場へ
凱旋門が建つ場所は、大通りが放射状に広がっているのが特徴のひとつです。かつて5本の大通りがあったことから「エトワール(星形)広場」という名前で呼ばれました。広場は1970年に改称され、現在は「シャルル・ド・ゴール広場」と呼ばれます。

シャルル・ド・ゴールはフランス陸軍の軍人で、1959~1969年に第5共和政初代大統領を務めました。第2次世界大戦中、パリをナチス・ドイツから解放したことの栄誉をたたえられ、広場に彼の名前が付けられました。

●ナポレオンの夢
「世界最大の門を!」と望んだナポレオンの命により建設の始まった凱旋門でしたが、彼はその完成を見ることなく、流刑の地セント・ヘレナ島で亡くなりました。死後19年たった1840年に、イギリスより返還されたナポレオンの遺体は棺に入って帰国し、大セレモニーとともにやっと門をくぐることができたのです。

凱旋門に飾られた彫刻の見どころ

ナポレオンの姿が彫られた『1810年の勝利』

凱旋門の壁面は、さまざまな彫刻で飾られています。シャンゼリゼ大通りから凱旋門を見ると、左下には『1810年の勝利』があります。この彫刻はジャン・ピエール・コルトーの作品で、ウィーン講和条約をたたえ、中央には勝利の女神から月桂冠を授けられているナポレオンの姿が描かれています。

27歳で戦死した英雄の葬儀を描写した『マルソー将軍の葬儀』

右上にあるのは『マルソー将軍の葬儀』です。マルソー将軍は1795年にオーストリア軍を破ったが、その翌年に戦死しました。彼の葬儀の場面が描かれています。

リュードの最も有名な作品『1792年の義勇軍の出陣』

右下にはリュード作の『1792年の義勇軍の出陣』があります。通称は『ラ・マルセイエーズ』。フランス革命戦争時にマルセイユから集まった義勇兵を表した作品で、兵士たちの上には、自由を象徴するフリジア帽をかぶった“自由の女神”とも“勝利の女神”ともいわれる女性が彫られています。『ラ・マルセイエーズ』は、現在フランス国歌として知られています。当時の義勇兵たちが歌っていた歌が、フランス国歌となったのです。

剣を抜いた兵士が印象的な『1814年の抵抗』
剣を鞘に納めた兵士が彫られた『1815年の平和』

シャンゼリゼ大通りとは反対側、グランド・アルメ大通りから凱旋門を見ると『抵抗』と『平和』の彫刻があります。これはアントワーヌ・エテックスによる彫刻で、向かって右側の脚部にあるのが『1814年の抵抗』、左側の脚部にあるのが『1815年の平和』です。

凱旋門に施された彫刻は、シャンゼリゼ大通り側の右下から時計回りで見ていくと、『1792年の義勇軍の出陣』、『1810年の勝利』、『1814年の抵抗』、『1815年の平和』と年代順に並んでいるのがわかります。

凱旋門の撮影スポット

陽光を受け威風堂々とした風格を見せる凱旋門  ©iStock

凱旋門の写真を撮るなら、朝に行くのがおすすめです。太陽の光を受け、順光でその美しい姿を写真に収めることができます。凱旋門は、高さ約50m、幅約45m、奥行き約22mのかなり大きな門です。写真を撮ろうと近づきすぎてしまうと、全景が入らなくなってしまうので、少し離れたところから撮りましょう。

屋上へ上るなら、全景を撮ってから地下通路でアクセス。凱旋門を正面から撮影したいなら、シャンゼリゼ大通りの横断歩道のまん中がベストポジションです。ただし、交通量が多いので、車と接触しないよう十分に注意してください。また、凱旋門とその周囲には常に観光客があふれており、なかにはスリも紛れています。写真撮影に夢中になり、荷物への注意を怠ることのないように。

アーチの真下から撮影すると不思議な幾何学模様が ©iStock
フランスのために戦死したすべての兵を祀る無名戦士の墓

凱旋門の下のアーチの内側も彫刻で飾られ、アーチの真下から撮ると、美しい写真が撮れます。また、門の下には第一次世界大戦中に倒れた身元不明の戦死者のひとりが、戦死した兵士の代表として葬られています。毎日18:30から点火と献花のセレモニーが行われているので、この時間に合わせて訪れるのもいいでしょう。

凱旋門の屋上から撮影したエッフェル塔

凱旋門の屋上は、エッフェル塔などと並ぶ、眺望スポットとして人気です。まっすぐ延びるシャンゼリゼ大通りや、エッフェル塔の入ったパリらしい写真を撮ることができます。

凱旋門から見える景色

エッフェル塔方面を望む ©iStock

長いらせん階段を上り、屋上へ出ると、パリの町を360度見渡せる大パノラマが広がります。12本の大通りが放射状に延びる広場の中心にあり、各通り沿いの建物の高さが揃っているため整然とした町並みを見ることができます。

前方にはまっすぐ延びるシャンゼリゼ大通り。その延長線上には。コンコルド広場やルーヴル美術館があります。またその右方向に目を移せば、凱旋門と並びパリを代表する観光スポット、エッフェル塔が。晴れていれば塔の上部まではっきりと見え、高さ324mの雄姿を楽しめます。

ラ・デファンス方面を望む ©iStock

シャンゼリゼ大通りと反対の方向を見ると、同じくまっすぐ延びる通りの向こうにビル群がそびえるパリの副都心、ラ・デファンス。また、シャンゼリゼ大通りの北方向には、モンマルトルの丘。白亜に輝くサクレ・クール聖堂の姿を望むことができます。

≫≫≫エッフェル塔の詳細記事

凱旋門の朝と夜

フランス国旗がなびく凱旋門

凱旋門の開館時間は長く、夏は10:00から23:00まで開いています。昼間に凱旋門を訪れ、その雄大な姿を目にすれば、パリにいる実感がわいてくるはず。初夏の頃なら、大通りを飾る並木の緑がすがすがしく迫ってくることでしょう。

ライトアップされた凱旋門
屋上から楽しめる光り輝く夜のパリ

夜はライトアップされ、昼とは違った幻想的な凱旋門の姿を見ることができます。屋上から望めるのは、光輝くパリの町です。シャンゼリゼ大通りには車のライトが連なり、まるで光の帯のよう。なかでもエッフェル塔は、日没後の毎正時、約5分間塔全体が点滅してキラキラと輝きます。「シャンパンフラッシュ」と呼ばれるこのきらめきは、ぜひ門の屋上で味わってください。

チケットの予約方法

凱旋門公式サイトのトップページ

凱旋門のチケット売り場は地下通路にあります。時期や時間帯にもよりますが、購入窓口には行列ができることもあるので、凱旋門の公式サイトから予約しておくと時間の節約になります。サイトのBilletterie(英語ではTicket Office)から進んでいけばOK。

また、美術館や観光スポットの入場が無料になる「パリ・ミュージアム・パス」は凱旋門でも使えるので、パスを持っていれば、チケット売り場に並ぶことなく入場できます。

■凱旋門公式サイト
・URL: http://www.paris-arc-de-triomphe.fr/

■パリ・ミュージアム・パス
・URL: http://www.parismuseumpass.com/

凱旋門の営業時間・入場料

凱旋門の屋上は観光客でいっぱい ©iStock
屋上へは、このらせん階段を上って ©iStock

●凱旋門の開館時間
・4~9月:  10:00~23:00
・10~3月: 10:00~22:30
(入場は閉館の45分前まで)
* 5/8と7/14と11/11の午前、1/1、5/1、12/25は休館。
* 入場料は€12、18~25歳は€10、18歳未満は無料。

周辺のおすすめスポット

コンコルド広場の噴水とオベリスク
チュイルリー公園から凱旋門を望む

凱旋門を観光したあとは、シャンゼリゼ大通りを歩きましょう。「あなたの欲しいものは何でも揃ってる」と歌われる世界一有名な大通り、シャンゼリゼ大通りは、凱旋門からコンコルド広場にいたる全長約2kmの華やかな通りです。一見平坦に見えますが、実は凱旋門からコンコルド広場に向けて緩やかな下り坂になっているので、凱旋門から歩き始めると楽です。

ラグジュアリー・ブランドからカジュアル・ブランドまで多くのブティックが連なり、ゆったりとした舗道に張り出したカフェのテラス席でお茶するのもすてきです。そのまままっすぐ進んでいくと、商店街から緑地帯となり、気持ちのよい散歩を楽しめます。終点となるコンコルド広場、続くチュイルリー公園からは、長く延びるシャンゼリゼ大通りと凱旋門を、同時に写真に収めることができます。

まとめ

フランスの栄光と誇りを感じられる場所 ©iStock

ナポレオンの命によって建設された凱旋門。今も昔もフランスの栄光の象徴として、シャンゼリゼ大通りの起点にどっしりと構えています。パリ観光の最初の一歩としてもふさわしく、雄大なその姿を見ようとする観光客で、常ににぎわっています。チケットを事前予約するなどして、ぜひ屋上にも上り、パリの見事なパノラマを楽しんでください。

TEXT:オフィス・ギア
PHOTO:オフィス・ギア、iStock

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