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世界遺産モン・サン・ミッシェルのおすすめ観光情報

2019年08月30日

一生に一度は行きたい憧れの地、モン・サン・ミッシェル。その三角形のシルエットは、フランスのシンボルのひとつといえます。季節や時間によって表情を変え、いつ見ても幻想的な景色。年間250万人が訪れるフランスで最も人気の観光地だからこそ、定番の見どころはおさえながら、裏技を駆使して、とっておきの思い出を作りたいもの。

モン・サン・ミッシェルの場所・行き方(主な交通手段)

レンヌ駅の外観

モン・サン・ミッシェルは、フランス北西部に位置するノルマンディー地方にあります。パリからのアクセスはTGV+接続バスが一般的。いちばんおすすめの方法は、パリ・モンパルナス駅からTGVでレンヌRennes(所要2時間)まで行き、接続バス(所要約1時間10分)に乗ること。

■ALLER AU MONT-SAINT-MICHEL
・URL: https://keolis-armor.com/61-Aller-au-Mont-Saint-Michel.html

レンヌ駅に隣接するバスターミナル

モン・サン・ミッシェル行きのバスは、レンヌの駅に隣接したバスターミナルから発車。チケット売り場は、レンヌ駅構内、バスターミナルとの連絡口にあります。

島と対岸を結ぶシャトルバス「ル・パスール」

レンヌからのバスは、モン・サン・ミッシェルの対岸にある駐車場に着きます。降りてすぐのところに観光案内所があり、無料WCもあります。

駐車場から島の入り口まではいくつかアクセス方法があります。

【徒歩】約45分。かつての巡礼者の気分を味わうにはもってこいです。ただし、かなり時間がかかるので、日帰りの場合は時間配分に注意しましょう。

【無料シャトルバス】約12分。「ル・パスールLe Passeur」という名前のナヴェット(シャトルバス)が5~20分間隔で出ています。島側の停留所から島の入り口までは3分ほど歩きます。運行は7:30~24:00。

クエノンダムからの眺め

対岸から島に向かう途中、クエノン河口ダムで眺めを楽しむのもいいでしょう。モン・サン・ミッシェルを遠望する絶好のスポットで、シャトルバスも停車します。

島に着いたら、入口を進んで左側、郵便局と同じ建物にモン・サン・ミッシェルの観光案内所があります。日本語のマップも置いているので、もらっておきましょう。

長い歴史を生き抜いてきた巡礼の地

大天使ミカエルからお告げを受ける聖オベールを描いたレリーフ

●大天使ミカエルのお告げがきっかけで誕生
モン・サン・ミッシェルのなりたちは、708年、アヴランシュの司教であった聖オベールが夢の中で大天使ミカエルのお告げを聞いたことに始まります。サン・ミッシェルとはフランス語で大天使ミカエルのこと。「トンプ山」と呼ばれていた岩の上に教会を築くようにというお告げを受け、最初の教会が建てられました。966年にベネディクト会修道院となってからは、数世紀にわたって増改築が繰り返されたため、さまざまな建築様式が混在したユニークな構造となっています。

●歴史の流れのなかで翻弄されて
周囲950mの岩山の上に建つモン・サン・ミッシェルは、歴史の流れのなかで翻弄されてきました。14~15世紀の百年戦争中は、イギリス海峡に浮かぶ要塞としての役目を果たします。また、フランス革命時には破壊と略奪に遭い、修道院は解散、後に長く牢獄として使われました。干満差が激しいこの土地は、脱獄できない海の牢獄となり、14,000もの人がここに送られたのです。

歴史遺産としてのモン・サン・ミッシェルに再び光が当てられたのは19世紀末のこと。中世芸術を再評価する動きが強まり、修復が始まったのです。1966年には修道士たちも戻り、再び祈りの地となりました。そして1979年、「モン・サン・ミッシェルとその湾」がユネスコの世界遺産に登録されました。

島と対岸は橋で結ばれている

●自然の神秘に包まれた修道院
この付近一帯は干満の差が激しく、満潮時には驚くべき速さで潮が満ちてきて、島の周囲が海に囲まれます。陸と結ぶ堤防がなかった時代には、修道院を訪れようとした数多くの巡礼者が急激に満ちてくる潮に飲まれて命を落としたといいます。

近年は、人工的に建設された堤防のせいで湾内に砂が堆積し、完全な島になることがまれとなっていましたが、かつての景観を取り戻すべく、復元工事が行われました。2015年には対岸と島を結ぶ新しい橋の建設や堤防の撤去などすべての工事が終了し、修道院が水に囲まれる本来の姿がよみがえりました。

モン・サン・ミッシェルの見どころ

大天使ミカエルの像

島の入口からメインストリートであるグランド・リュを約20分ほど上ると修道院に着きます。グランド・リュはとても混雑しているので、城壁を通って修道院に行くのも裏技です。

修道院の尖塔の頂上には、彫刻家エマニュエル・フレミエによる大天使ミカエルの像が金色に輝いています。

●修道院の見学

修道院の見学に必要な時間は1時間~1時間30分ほど。三層構造になっていて複雑ですが、順路が示されているので、それに従っていけば迷うことなく見学できます。

・西のテラス
チケットを購入して中に入ったら、まずは「大階段」で下階の入り口から一気に上階に上り「西のテラス」へ。湾を見渡せる展望スポットになっています。

・修道院付属教会
標高80mの岩山の頂上に建つ「修道院付属教会」は11世紀初頭に建設された教会で、百年戦争時にロマネスク様式の内陣が崩壊したため、15世紀にフランボワイヤンゴシック様式で再建されているのが注目ポイントです。

・ラ・メルヴェイユ
北面の3階建て2棟からなる部分は、修道院で最も美しい「ラ・メルヴェイユ(驚異)」と呼ばれるゴシック様式の傑作です。特に繊細な列柱が連なる回廊と中庭は調和のとれた空間で必見。

・サン・マルタン礼拝堂
中階の「サン・マルタン礼拝堂」は破壊や崩壊から免れ、11世紀完成当時の姿をとどめる貴重な場所です。

・大車輪
修道院が牢獄として使われていた頃、食べ物を上階に運ぶために設置された「大車輪」にも注目です。

・騎士の間
修道士たちの執務室として使われていました。何本もの柱が上階の回廊を支えています。

11世紀初頭に建設された修道院付属教会
繊細な列柱と中庭の緑が美しい回廊

●城壁
修道院見学後は城壁の上を歩いてみましょう。城壁の上は遊歩道になっていて、30分ほどあれば歩けます。城壁は15世紀の百年戦争時にイギリス軍に対抗するために築かれたもので、島が難攻不落の砦だった頃の面影があちこちに残っています。

●島内の散策
島内は迷路のように細い道が入り組んでいますが、高いほうへ向かえば修道院へたどり着くし、低いほうへ向かえば自然にメインストリートに戻れます。気ままに散策して、名物のオムレツを考案したプラールおばさんも眠っている墓地や、大人ひとりがギリギリ通れるくらい細い通り「コキュの小道」を歩いたり、フォトジェニックな看板を探したり、おみやげショッピングを楽しみましょう。

●季節や時刻によって異なる景色を楽しむ
モン・サン・ミッシェルの湾は、干満差がとても大きく、城壁から潮の満ち引きを眺めるのも楽しいです。
モン・サン・ミッシェルに宿泊して、日没、夜、夜明けの風景を見るのもおすすめです。日没直後には空がピンク色に染まり、シルエットが浮かび上がって絶景。夜には島内がライトアップされ、島全体が光り輝いて見えます。朝は早起きして展望スポット、クエノン河口ダムへ。朝もやにつつまれた姿は水墨画のよう。やがてオレンジに色づいていく様もまた絶景です。

夜、ライトアップされて島が光り輝く

モン・サン・ミッシェルの営業時間や入場料

世界から集まるたくさんの人でにぎわうグランド・リュ  ©iStock

■修道院の通常の営業時間
・5~8月 9:00~19:00
・9~4月 9:30~18:00
(入場は閉館の1時間前まで)
*1月1日、5月1日、12月25日は休館。
・入場料は€10、18~25歳は€8、11~3月の第1日曜日は無料。
・オーディオガイド(日本語)€3

モン・サン・ミッシェルのグルメ

ラ・メール・プラールのオムレツ(ア・ラ・カルトで€38~44。ムニュ(定食)は€55)

モン・サン・ミッシェルの名物料理といえば、フワフワのオムレツ。元祖として有名な「ラ・メール・プラール」では、泡立てた卵を薪で焼き上げる伝統のオムレツ作りの実演が見られます。もともと巡礼者が気軽に食べられるようにシンプルな材料でできる栄養豊富な料理として考案されたのですが、今ではすっかり観光客向けの高級料理に。数々の著名人も訪れた「ラ・メール・プラール」だけでなく、ほかの店でも食べられます。

プレ・サレ(約€27)

もうひとつの名物は子羊のロースト「プレ・サレPré Salé」。モン・サン・ミッシェル湾周辺の塩分を含んだ草を食べて育った子羊で、かすかに潮の風味がする貴重なお肉です。柔らかくて、羊肉は苦手という人でもおいしくいただけます。

ラ・シレーヌのガレット(約€3~)

島内でのランチにおすすめしたいのが、グランド・リュにあるクレープリー「ラ・シレーヌLa Sirènes」。隠れ家的な存在で、おみやげ屋さんの店内奥に2階に上がる階段があります。外にキュートな人魚の看板が架かっているので目印にしてみてください。スペシャリテはもちろん、ノルマンディー地方の郷土料理、そば粉のクレープ「ガレットGalette」です。

■ラ・シレーヌ La Sirènes
・住所: Grande Rue

食事と合わせたいのは、名産のリンゴを発酵させた「シードルCidre」。リンゴの酸味がさわやかで飲みやすい発泡酒です。ブドウが栽培されないこの地方の名産のひとつで、ボルBolという専用のカップで飲みます。ちなみに、シードルをさらに蒸留すると、リンゴのブランデー「カルヴァドス」になります。

モン・サン・ミッシェルのおみやげ

ラ・メール・プラールのサブレ(400~500g缶=€11、250g缶=€8.70)

島の入口から修道院へと続くグランド・リュは、もとは巡礼者のための旅籠や商店が並ぶ場所でした。現在も両側にホテルやみやげ物屋が軒を並べ、とてもにぎやか。坂道なので、修道院見学の帰り、お店をのぞきながら下ってくるのがいいでしょう。

おみやげの人気No.1は、何と言っても「ラ・メール・プラール」のサブレ(厚みのあるものはパレ)。なだらかな平野が続くノルマンディー東部では酪農が盛ん。ノルマンディー産の有塩バターをたっぷり使用したサブレは外せないおみやげのひとつです。パリのスーパーでも買えますが、モン・サン・ミッシェルで売られているものは種類も豊富。レモン味もおすすめ。ぜひお試しを。

「塩バターキャラメルCaramel salé」も名産品。かわいい缶に入ったキャラメルがたくさん売られています。キャラメルの濃厚な甘さと塩味が絶妙で、癖になるおいしさです。

おみやげはグランド・リュだけでなく、対岸ホテル街にあるスーパーマーケット「レ・ギャルリー・デュ・モン・サン・ミッシェルLes Galeries du Mont St-Michel」や修道院内のブティックでも買うことができます。

■レ・ギャルリー・デュ・モン・サン・ミッシェル
・URL: https://www.le-mont-saint-michel.com/activite/galeries-mont-saint-michel/

モン・サン・ミッシェルの天気は? 服装は?

モン・サン・ミッシェルに行くなら「大潮」の日がおすすめ

モン・サン・ミッシェルのあるノルマンディー地方は、雨が多く、天気が変わりやすい場所です。急な雨に備えて、折り畳み傘は必携。また、夏でも朝夕冷え込むため、羽織りものなどを用意しておきましょう。

■モン・サン・ミッシェルの天気&服装ナビ
・URL: https://www.arukikata.co.jp/weather/FR/ZMS/


旅行の日程をこれから決めるなら、行くべきは「大潮」の日。モン・サン・ミッシェルが完全に海に囲まれ、「孤島」となる姿を見ることができます。観光局のウェブサイトで「marées」(英語の場合は「Times of the Tides」)と書かれたカレンダーでチェックしましょう。赤で示されているのが「大潮」の日です。

■干満時刻表
・URL: https://www.ot-montsaintmichel.com/fr/horaire-marees/mont-saint-michel.htm


大潮の日は、足が水に濡れてしまう可能性があるので、裾が長くない服、脱ぎやすい靴で行くのがおすすめです。

モン・サン・ミッシェル付近の観光地

レンヌ旧市街の木骨組の家並み ©iStock

パリからの日帰り旅もよいけれど、せっかくなら1泊してモン・サン・ミッシェル付近の観光も楽しみたいもの。

【1】モン・サン・ミッシェルへの中継地にもなっているレンヌ(Rennes)
中世の木骨組みの家が多く残るブルターニュ地方の中心都市です。見どころを徒歩で回ることができるので散策におすすめ。

■レンヌ観光局
・URL: https://www.tourisme-rennes.com/

城壁に囲まれたサン・マロ旧市街は、散策も楽しい ©iStock

【2】活気あふれる港の雰囲気を味わいたいなら、サン・マロ(St-Malo)
エメラルド色の海を眺めたり、食べ歩きや雑貨屋さん巡りが楽しい町です。サン・マロからバスで30分、牡蠣の名産地カンカルCancaleもおすすめです。

■サン・マロとカンカルの観光局
・URL: https://www.saint-malo-tourisme.com/

まとめ

季節や時間により、その姿を刻々と変えるモン・サン・ミッシェル ©iStock

1300年の歴史と自然の神秘によって独自の景観が作り上げられたモン・サン・ミッシェル。写真やテレビで何度目にしても、実際に訪れればその幻想的な姿に息をのむこと間違いなし。建築や大自然、グルメにおみやげと見どころがたくさんあります。事前の情報収集は万全に、現地では気ままな散策を楽しんで、特別な時間を過ごしてください。

TEXT:オフィス・ギア
PHOTO:オフィス・ギア、iStock

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