【韓国・ソウル 旅の最新事情】新型コロナウイルスへの警戒が続く街の様子とコロナ対策を在住者がレポート

ソウルは日本に比べて変化が激しい街ではありますが、去年からのコロナ禍で街がどのように変わっているのか、2019に発売された地球の歩き方arucoソウル2019～2020年版の情報をもとにチェックしてみたいと思います。

この本で『今、韓国でホットな韓屋タウン』として紹介されていた益善洞ですが、その人気はネットなどで見ても現在も健在です。普段は週末にもなればこの細い通りは人が通れないほど混みあう場所ですが、平日とはいえ夏休みシーズンにもかかわらず通りがそれほど混みあっていないのをみると、やはりコロナ警戒レベル4が出されている影響が大きいようです。

地球の歩き方arucoソウル2019～2020年版には12件のレストランやカフェ、ショップが紹介されています。
＜紹介されている店舗＞
A. ソウルコーヒー（韓屋カフェ）
B. テテロットサロン（現代風チマチョゴリ専門店）
C. ザザザ（アクセサリーショップ）
D. キョンソンクァジャジョム（パウンドケーキ店）
E. ミルトースト（セイロ蒸しのできたてトースト専門店）
F. マダンフラワーカフェ（花に囲まれたカフェ）
G. プアンディ（マカロンやダックワーズが並ぶカフェ）
H. チャンファダン（マンドゥ・チヂミ専門店）
I. 植物（植物が店内に配置されたカフェ＆バー）
J. ヨルトゥダル（旬の食材を使ったレストラン）
K. トゥラン（伝統茶屋）
L. 益善ウィサンシル（1900年代のセレブファッションショップ）
このうち、Cザザザ、Dキョンソンクァジャジョム、Jヨルトゥダル、L 益善ウィサンシルは現在クローズし、別の店舗に変わっています。

＜新しい店舗に変わったお店＞
C. ザザザ　⇒ ザザ益善（20～30代女性のアパレルショップ）
D. キョンソンクァジャジョム　⇒ MMR（アクセサリー＆雑貨店）
J. ヨルトゥダル　⇒　フォトシグニチャー（プリクラ店）

おしゃれで人気のお店が厳選されて紹介されていたからか、このコロナ禍でも以外とたくさん残っている印象です。現在リノベーション中の場所もあったりしますが、益善洞で一番変わったなと思ったのが、占いに関する場所が数ヵ所できているということ。1回1000ウォンで十二支や恋愛運などをガチャガチャで引いてみる運勢カプセルトイや十二支と手相が見れる占い機コーナーが通りのところどころにできていて、コロナ禍で占いのようなものに関心を寄せる人が多くなってきたのかなと感じさせられます。

韓国では、日本同様新型コロナ新規感染者数によりコロナ警戒レベルが決められ発令されます。その基準ですが、新型コロナ新規感染者数が
全国で500人以下、首都圏で250人以下の場合はレベル1、
全国で500人以上、首都圏で250人以上の場合はレベル2、
全国で1000人以上、首都圏500人以上の場合はレベル3，
全国で2000人以上、首都圏が1000人以上の場合はレベル4
が出されることになっており、
7月11日に全国で2000人近くの感染者が出たことから、7月12日から8月8日まで警戒レベル4が出されている状況です。
現在も新規感染者数が減少の兆しがあまり見えないことから、さらに2週間の警戒レベル4延長が8月6日に決定しました（8月22日まで）。

そんな中、おしゃれなカフェやレストランなどが多く集まる益善洞でも外出自粛はもちろんですが、レストランやカフェを利用する際はテーブルをひとつ空けるなどして距離をとって席に座ったり（レベル1から）、22時以降はテイクアウトまたはデリバリーでの利用のみ可能となっています。利用人数も18時までは1チーム4人まで（レベル3以上）、18時以降は2人まで（レベル4）となります。

また去年11月から飲食店をはじめ地下鉄内や美容室など人の集まる場所でのマスクの着用が義務化されているため入店の際にマスクを着用しないと入店できず、違反する場合は10万ウォンの罰金が科せられます。

すべての店舗には検温システムと手の消毒液が店の入口に置かれており、入店する際には体温チェックをし（37.5℃未満の場合のみ施設の利用が可能）、手の消毒液で手を消毒して、入店者が確認できるよう備え付けの入店者名簿に名前と携帯電話番号を記入するかQRチェックインで個人情報を記録するようになっています。QRチェックインとは、登録したカカオやネイバーなどから自分の個人情報が含まれたQRコードを発行しそれを利用して訪問記録する方法です。お店側でも、こまめな換気や消毒などが行われています。

韓国伝統家屋をリノベーションしてつくられたおしゃれなお店が所狭しと並ぶ中、今益善洞で一押しのカフェといえば『清水堂』です。つい先日には、隣にマッサージ専門店『清水堂SPA』もオープンしています。
警戒レベル4の状況かつ平日ですが、すでに入口で席が空くのを待っている人がいます。
こちらも入店の際には体温チェックと手の消毒、そしてカウンター前でQRチェックインをするようになっており、カフェ側でもスタッフのマスク着用はもちろん、使用される食器類の高温消毒と、使用されたテーブルは随時消毒しているようです。

このカフェの魅力は、まず伝統家屋に竹や苔や石などの自然を生かしたおしゃれなカフェの雰囲気。カフェの入口には竹灯籠が掛けられた笹林と渡り石のある小さな池がつくられ、訪れた人はみんな入店前に必ずここで写真を撮っています。

店内の中庭にも竹林がつくられ、カウンター前の大きなテーブルの真ん中には苔岩の中に小さな魚が泳ぐ様子が眺められるようになっています。なによりもおすすめなのが、こちらの6種類のケーキです。伝統的な庭園があしらわれた 四角いケーキは、どこからフォークを刺していいのかとても迷うぐらいキレイです。またコーヒーはドリップコーヒーにこだわり、ストーンドリップエッグコーヒー（7,300Ｗ）は超おすすめです。

また、夏には済州島のミカン天恵香ジュースとスモモジュース（各7,500Ｗ）も人気です。
自由に外出できなかったりいろいろとストレスが多い中ですが、ひととき目と舌で心を満足させてくれる場所です。コロナが終息しソウルに渡韓できるようになった際には、是非一度訪れてみてはいかがでしょう。

■清水堂
・住所：　ソウル市鐘路区敦化門路11ナギル31-9
・アクセス：　地下鉄5号線「鐘路3街」駅6番出口から徒歩3分
・営業時間：　11:30～22:00
・定休日：　無休
・URL：　http://www.instagram.com/cheongsudang_

※当記事は、2021年8月6日現在のものです

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
渡航についての最新情報は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL：https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省：新型コロナウイルス感染症について
・URL：https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html