ウィーン・シュヴェヒャート国際空港(オーストリア)から市内へのアクセス(エアポートタクシー・リムジン編)
世界中からの観光客が集まる中欧のオーストリア。首都ウィーンにあるシュヴェヒャート国際空港から市内への交通手段、第2弾はエアポートタクシー・リムジン編です。いくつかのタクシー・リムジン会社と二つの異なる料金システムがありますので、その違いや乗り方などを詳しく説明します。
メーター料金制のエアポートタクシー
まず紹介するのは、伝統的なメーター料金制タクシーです。これは、移動する距離、時間、時間帯などにより、料金が上がっていく従来のシステムです。メーター制を導入するタクシー会社で、ウィーン・シュヴェヒャート国際空港に乗り入れているのは、現在ATS(エアポート・トランスファー・サービス)一社のみです。
タクシー乗り場は、到着ロビーから建物を出て目の前の道路沿いにあります。空港敷地内のあらゆる場所に、白地に黒でTAXIと書かれたサインが出ていますので、それを辿っていけば迷うことはないでしょう。乗り場までの移動距離がもっとも短いので、料金よりも時間を節約したいビジネスパーソンなどにおすすめの移動手段です。
料金のおおよその目安は、シュヴェヒャート国際空港からウィーン3区のウィーン・ミッテ駅まで行った場合(デイタイム料金、渋滞なし、チップなし)で、約35~40ユーロ程度です。
ウィーンのタクシー料金を計算するサイトがありますので、参考までにどうぞ。
定額料金制のエアポートタクシー・リムジン
2つめは、ウィーン・シュヴェヒャート国際空港から市内までメーターではなく、定額で走るエアポートタクシーおよびエアポートリムジン。運行会社により料金はまちまちですが、定額制であるうえ、受付カウンターで事前に料金の支払いが可能なので、遠回りをされたり、慣れないユーロ通貨でおつりをごまかされたり、荷物料金を勝手に加算される不安がありません。
定額料金制のエアポートタクシーおよびエアポートリムジンの会社は、5社あります。受付カウンターは、到着ロビーを出て建物内を左に少し進むと、右手側に並んでいます。「CITY TRANSFER FIXED RATE」と書かれた大きな看板が目印です。
では、順番に見ていきましょう。
TAXI 40100(タクシー 40100)
TAXI 40100(タクシー 40100)は、黄色い看板と車体が目印のタクシー会社で、カウンターで申し込み後、待機しているドライバーと空港横のガレージまで歩いて数分ほど移動します。
料金は、ウィーン市内なら1区から23区までどこでも36ユーロで、最大4名の乗車が可能です。目的地が2ヵ所以上の場合や大型車希望の際は追加料金が発生しますので、詳しくはカウンターで尋ねてください。
また、事前予約をした場合には、予約時刻を20分以上過ぎると超過料金が発生する場合がありますので、ご注意ください。
筆者はいつもこちらの会社を利用していますが、今までのところ毎回親切なドライバーに当たっています。
transfer to city(トランスファー・トゥ・シティ)
transfer to city(トランスファー・トゥ・シティ)は、パープル色のスマイルマークがロゴのリムジンサービスで、車体はすべてブラックで統一されています。こちらもガレージまで数分の移動が必要となります。ウィーン市内までの料金は、以下の通り。
・メルセデス・ベンツのEクラス使用(4名まで):36ユーロ
・メルセデス・ベンツのヴィト使用(6~8名用):55ユーロ
Airport Services VIE(エアポート・サービスィズ・ヴィエ)
Airport Services VIE(エアポート・サービスィズ・ヴィエ)は、高級志向を謳っているのが特徴で、黒のメルセデスのみの配車となっています。車種と料金は、以下の通りです。
・メルセデス・ベンツ(Eクラス):50ユーロ
・メルセデス・ベンツ(ヴァン):70ユーロ
・メルセデス・ベンツ(Sクラス):110ユーロ
・メルセデス・ベンツ(マイバッハ):300ユーロ
Airport Driver(エアポート・ドライバー)
Airport Driver(エアポート・ドライバー)は、髭を生やしたリムジン運転手がモチーフのリムジン会社です。他社に比べて、車には使用感がありますが、2019年7月時点では5社中で最安値を誇ります。こちらも数分歩いてガレージまで移動します。オンラインで事前予約した場合、ウィーン市内までの料金は以下の通り。
<エコノミー>
・エコノミー仕様車(4人まで):33ユーロ
・エコノミー仕様バス(8人まで):48ユーロ
<ビジネス>
・メルセデス・ベンツのEクラスもしくはシュコダ・スペルブ使用(4人まで):39ユーロ
・メルセデス・ベンツのヴィト使用(8人まで):50ユーロ
エアポートタクシーとエアポートリムジンの違い
エアポートタクシーとエアポートリムジン。両者のおもな違いは、チャイルドシートの有無です。オーストリアの法律によると、タクシー乗車時には子供を膝にのせて走ることも可能ですが、リムジンではチャイルドシートの使用が義務付けられています。
料金と支払方法、および所要時間
料金は、オンライン事前予約と当日では若干異なる場合があるのでご注意ください。また、支払いは、エアポートタクシー、エアポートリムジンともに現金(ユーロ)、およびクレジットカード各種の使用が可能ですが、JCBカードは受け付けていない会社もあります。チップは義務ではありませんが、オーストリアでは10%程度を払う習慣があります。
ウィーン市内までの所要時間は、行先や時間帯、交通事情にもよりますが、ウィーン・シュヴェヒャート国際空港からウィーン1区までだと約30分~、13区にあるシェーンブルン宮殿付近だと約45分~が目安です。
◆その他の注意事項
エアポートタクシーやエアポートリムジンの領収書を必ず貰うようにしてください。レシートには会社名と連絡先が記載されていますので、車内に忘れ物をしたときや、支払った料金が法外に高かった場合など、後で問い合わせるときに役に立ちます。
いかがでしたか。ウィーン・シュヴェヒャート空港とウィーン市内はさほど離れていないため、ほかのヨーロッパの大都市と比べて空港からの移動時間が比較的短く、料金も安めとなっているのが特徴です。
数人で利用した場合には、公共交通機関での移動とあまり料金に差がないこともありますし、ウィーン・シュヴェヒャート空港からホテルまで直接移動できるのが最大の利点です。ご自身の旅行スタイルを考えて、いろいろなアクセス手段を検討してみてください。
筆者
オーストリア特派員
ライジンガー真樹
オーストリアっておもしろそうな国だな、ウィーンって見どころのある街だな、と読者の皆さまに思っていただけるような記事を配信していければと思います!
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