香港のウェルネスシーン【自然編】トレッキング、ウオータースポーツ、グランピングなど

公開日 : 2020年09月26日
最終更新 :
流水響水塘(Lau Shui Heung Reservoir) 写真:Leung Wai-por
流水響水塘(Lau Shui Heung Reservoir) 写真:Leung Wai-por

香港というと高層ビルの町並みや国際的なアートシーン、卓越したグルメなどが頭に浮かびますが、この町の“癒やし”の側面はまだあまり知られていません。特にいまウィズコロナ、アフターコロナの最新旅行トレンドとして香港の自然、ウェルネス、サステイナビリティーが注目されています。香港政府観光局がおすすめする香港のウェルネスシーンを全3回にわたって紹介します。第1弾は自然のなかで楽しめるスポーツやグランピングなど、香港が誇る大自然の魅力についてです。

【はじめに】2020年9月24日現在、観光目的の海外渡航は難しい状況です。『地球の歩き方ニュース&レポート』では、昨今の世界情勢をふまえ観光地情報の発信を抑制してきました。しかし、2020年5月31日で「期間限定の電子書籍読み放題サービス」が終了したこともあり「近い将来に旅したい場所」として、世界の現地観光記事の発信を2020年6月以降、再開することにいたしました。

世界各地のまだ行ったことのない、あるいは再び訪れたい旅先の詳しい情報を入手して準備をととのえ、新型コロナウイルス禍収束後は、ぜひ旅にお出かけください。安心して旅に出られる日が一日も早く来ることを、心より願っています。

流水響水塘での自然散策

流水響水塘での自然散策
緑が美しい流水響水塘 ©iStock

香港には広大な自然と多様な生態系が存在します。香港の総面積のうち自然が占める割合は70%以上。どの方角でも車で30分ほど行けば海や山間部にたどり着き、砂浜に足を浸したり、水牛に乗って水路を渡ることができます。
自然豊かな大埔(Tai Po)区にある流水響水塘(Lau Shui Heung Reservoir)では、大きな貯水池を囲む大自然をトレッキングしながら、動植物を観察するのがおすすめです。

■流水響水塘でのトレッキング
・URL: https://www.discoverhongkong.com/jp/explore/great-outdoor/lau-shui-heung-to-fung-yuen.html

Kembaliの森林セラピー

Kembaliの森林セラピー
自然のなかで行われるセラピー

香港で自然散策や森林セラピーを提供するKembali。その創立者であるJasmine Nunns氏はこう語ります。「都市部と田舎、新しいものと古いもの、東洋と西洋など、香港はコントラストが非常に強く表情豊かです。ちょっと移動すれば自然を存分に体験できるすばらしい場所です」。

Kembaliでは香港の大潭郊野公園(Tai Tam Country Park)や船湾淡水湖(Plover Cove Reservoir)、西貢(Sai Kung)の素朴な森を穏やかに散策しながら情緒の発達、自己認識の向上を支援し、自然とより深い関係を構築することを目指しています。

Jasmine Nunns氏
Jasmine Nunns氏

Nunns氏はこう続けます。「沖合でのラペリング(懸垂下降)やロック・クライミングはすばらしい体験になります。ボートで沖合に出れば、香港のワイルドな側面を見ることができます。個人的にはジオパークも好きです。洞窟では1億4000万年前に香港を形成した火山の古代の歴史について学ぶことができます。香港がコンクリートでできた都市ではないこと、古代の岩盤の上に成り立っていることがわかります」 。

旅先での神秘的な体験は、新しい自分に出会うチャンスかもしれません。

■Kembali
・URL: https://www.kembali.org

西貢(Sai Kung)でのスポーツ・アクティビティ

西貢(Sai Kung)でのスポーツ・アクティビティ
海が美しい西貢 ©iStock

アクティブ派の方には、北東部の新界にある西貢(Sai Kung)のバサルト島でのスポーツ・アクティビティがおすすめ。岩場から海に飛び込んだり、岩を登りながら進むアクティビティである「コーステアリング」や高所から海に飛び込むクリフダイビングなど、スリリングな体験ができます。
香港のUNESCO世界ジオパークにも登録されているこのエリアは生態学の宝庫で、火山岩の形成について学び、洞窟や海の景観を楽しむことも可能です。現地のアドベンチャーツアーEco Travelはこのエリアで2時間のボートツアーを提供しています。古代の火山の地形学を学び、香港の広大で多様な自然を肌で感じてください。

■香港UNESCO世界ジオパーク
・URL: https://www.geopark.gov.hk/en_index.htm

■Eco Travel
・URL: https://www.ecotravel.hk/en/home-en/

長洲島(Cheung Chau island)でのグランピング

長洲島(Cheung Chau island)でのグランピング
バブルテント

グランピングは、キャンプの楽しみとホテルの快適さを組み合わせた宿泊スタイルです。香港の離島の長洲島(Cheung Chau island)にある西園(Saiyuen)キャンピング&アドベンチャーパークでは、バブルテントで星空のもと一夜を過ごし、さまざまなファミリー向けのアクティビティを楽しむことができます。

人気のアクティビティ
人気のアクティビティ

このアウトドア施設では、11エーカー(東京ドーム1個分相当)の敷地内でモンゴルのゲル(ユルトとも呼ばれる)やサファリスタイルのテント、さらにはティピー(アメリカ先住民のテント)まで多様な宿泊スタイルを用意。日中は島の探索や林冠ウオーク、アーチェリー体験、バブルサッカーなど豊富なアクティビティを満喫できます。

■西園キャンピング&アドベンチャーパーク
・URL: https://www.saiyuen.com

海の生き物と楽しむウオータースポーツ

海の生き物と楽しむウオータースポーツ
層になった岩場が特徴的な東平洲 ©iStock

海好きな方には香港は最高の場所です。もともと漁村だった香港は、古くから海と慣れ親しんでいます。現地のウオータースポーツショップのDiving Adventureは、エリア全
体でシュノーケリングやダイビング・プログラムを展開。東平洲(Tung Ping Chau)や赤洲(Port Island)、果洲群島(the Ninepin Group of islands)、龍蝦灣(Lobster Bay)などの遠方の人気エリアへの定期的なツアーを企画しています。

シュノーケリングで出合える美しい魚たち ©iStock
シュノーケリングで出合える美しい魚たち ©iStock

300種類以上の魚や6000種類の海の生き物、80種類のサンゴなど、生態の豊かさや美しさを感じられる光景に思わず息をのむことでしょう。

■Diving Adventure
・URL: https://www.divinghk.com

700年の歴史をもつ牡蠣の養殖

700年の歴史をもつ牡蠣の養殖
市場で売られる牡蠣 ©iStock

香港の豊かな海の歴史は牡蠣の養殖でも垣間見ることができます。香港の牡蠣の養殖業者は700年にわたり、食用(香港では料理に乾燥牡蠣が使われることが多い)としてだけではなく、安定した良好な海の環境を維持するためにこの小さな貝を養殖してきました。牡蠣はフィルターの役割を果たし、周辺の水を浄化して有毒な藻を除去し、ほかの海の生き物の繁殖を助けます。

香港のカキ礁 ©iStock
香港のカキ礁 ©iStock

このカキ礁は洪水、高潮、海面の上昇の際の障壁としても機能します。現地のツアー会社による新界西海岸の1日ツアーでは、この伝統を詳しく学ぶことが可能です。オーガニックファームや本来の漁村、流浮山の海鮮街(近隣の貝養殖業者の本拠地)などを訪れ、香港の牡蠣養殖の様子を知ることができます。
現地の牡蠣のおいしさを知ることはもちろんですが、生態系を支える牡蠣のすばらしさにも目を向けてみましょう。

■香港政府観光局
・URL: https://www.discoverhongkong.com/jp/index.html

≫≫≫(関連記事)
「香港のウェルネスシーン【心身の健康編】スパや鍼、茶瞑想など」
「香港のウェルネスシーン【サステイナブル編】レストラン、工芸、ファッションなど」
香港旅行に役立つ記事はこちら

※当記事は、2020年9月24日現在のものです

〈地球の歩き方編集室よりお願い〉
2020年9月24日現在、香港への日本からの観光目的の渡航はできません。渡航についての最新情報、情報の詳細は下記などを参考に必ず各自でご確認ください。
◎外務省海外安全ホームページ
・URL: https://www.anzen.mofa.go.jp/index.html
◎厚生労働省:新型コロナウイルス感染症について
・URL: https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000164708_00001.html

筆者

地球の歩き方ウェブ運営チーム

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』のメディアサイト『地球の歩き方web』を運営しているチームです。世界約50の国と地域、160人以上の国内外の都市のスペシャリスト・特派員が発信する旅の最新情報をお届けします。

【記載内容について】

「地球の歩き方」ホームページに掲載されている情報は、ご利用の際の状況に適しているか、すべて利用者ご自身の責任で判断していただいたうえでご活用ください。

掲載情報は、できるだけ最新で正確なものを掲載するように努めています。しかし、取材後・掲載後に現地の規則や手続きなど各種情報が変更されることがあります。また解釈に見解の相違が生じることもあります。

本ホームページを利用して生じた損失や不都合などについて、弊社は一切責任を負わないものとします。

※情報修正・更新依頼はこちら

【リンク先の情報について】

「地球の歩き方」ホームページから他のウェブサイトなどへリンクをしている場合があります。

リンク先のコンテンツ情報は弊社が運営管理しているものではありません。

ご利用の際は、すべて利用者ご自身の責任で判断したうえでご活用ください。

弊社では情報の信頼性、その利用によって生じた損失や不都合などについて、一切責任を負わないものとします。