忘れかけていた“日本の原風景”と出会える旅に、「鉄印帳」を持って出かけよう!

公開日 : 2021年04月07日
最終更新 :
残雪の妙高の山々を背景に走る「えちごトキめき鉄道」
残雪の妙高の山々を背景に走る「えちごトキめき鉄道」

「鉄印帳」を知っていますか?全国40の鉄道会社が始めた「御朱印帳」の鉄道版ともいえるものです。鉄道会社が発行する「鉄印」をもらいながら、北海道から九州までの鉄道を「鉄印帳」を持ってめぐる「鉄印帳の旅」。今、新しい鉄道旅のカタチとして静かなブームを巻き起こしています。

全国の第三セクター鉄道が「鉄印」を始めました!

全国の第三セクター鉄道が「鉄印」を始めました!
各鉄道会社こだわりの「鉄印」デザインは、すてきな旅の思い出の記録
各鉄道会社こだわりの「鉄印」デザインは、すてきな旅の思い出の記録

「鉄印帳の旅」に参加している鉄道は、北海道から九州まで個性的で多彩な路線が並びます。第三セクター鉄道等協議会に加盟する会社で、その数は40!
「鉄印」は、各鉄道会社がさまざまなアイデアを検討して作り出したオリジナルのデザインです。地域の風景や名物、鉄道路線の特色、そしてキャラクターなど、個性的なものばかり。路線を実際に走っている旧国鉄の懐かしい車両が背景にあしらわれていたり、社員の方が描いたイラストが描かれていたり、地元の名産の和紙が使われていたり、印象的な鉄印が揃っています。どの鉄印にも、各社の工夫や想いがあふれていて、「鉄印」あつめはきっとすてきな旅の思い出となるに違いありません。

桜のトンネルを走る「長良川鉄道」の観光列車『ながら』
桜のトンネルを走る「長良川鉄道」の観光列車『ながら』

全40の路線に乗ってすべての鉄印を集めるのはなかなか大変かも知れません。
まず「近くのあの鉄道から始めてみる」というのはいかがでしょうか?あるいは「鉄印」を旅のきっかけと考えて、「行ってみたい地域を走っている路線からスタート!」というのもよいかも知れません。一度「鉄印帳の旅」に出かけたら、「次はどこへ行こう」という気持ちがきっと生まれてくるはずです。

■鉄印帳
・URL: https://tabiyomi.yomiuri-ryokou.co.jp/tetsuincho/

心に残る絶景路線や車窓風景、そして沿線ならではの味覚も。

心に残る絶景路線や車窓風景、そして沿線ならではの味覚も。
絶景の秋田内陸縦貫鉄道大又川橋梁付近

全国40社の鉄道路線のなかには、いわゆる「絶景路線」が数多くあります。山深い静かな渓谷に沿って走る「会津鉄道」や「錦川鉄道」、美しい海岸線に沿って走る「三陸鉄道」や「肥薩おれんじ鉄道」…。そんな列車からは、新幹線や特急列車からは見ることの出来ない、圧倒的な景観を目にすることもしばしばです。ときにはその風景を堪能できるよう、列車を止めてくれたりするのも、第三セクターならでは。これまであまり乗る機会がなかった路線だからこそ見つかる新しい発見、それは「鉄印帳の旅」の大きな魅力なのです。

一面のコスモスの中を走る甘木鉄道(山隈駅付近)
一面のコスモスの中を走る甘木鉄道(山隈駅付近)

花の便りに誘われて「鉄印帳の旅」に出かけるのはいかがでしょう。山里や田園を走る鉄道の沿線には、花の名所がたくさんあります。一面の菜の花畑の中を、満開のサクラの下を、そしてコスモスの咲き乱れる中を走る列車は、鉄道写真を撮る人でなくても出会いたい風景です。花だけでなく、見渡す限り黄金色に実った稲穂の水田の中を走る姿も、また素晴らしいものです。「鉄印帳の旅」は、日本の原風景に出会う旅ともいえるでしょう。季節の情報が届いたら、出発。鉄印帳を忘れずに!

京都丹後鉄道の観光列車では景色を楽しみながら、ランチを!
京都丹後鉄道の観光列車では景色を楽しみながら、ランチを!

車窓風景だけではありません。「鉄印帳の旅」には他にもいろいろな魅力があります。たとえば季節の観光企画列車では地元ならではの味覚、沿線ウォーキングや鉄道遺産見学などのイベントなど鉄道会社が工夫をこらしたさまざまな企画が楽しめます。また温泉が併設されている駅や動物の駅長さんが迎えてくれる駅などもあります。途中下車しての街歩き、鉄印をいただく際の駅員さんとの触れ合いなど、「鉄印帳の旅」には、思いがけない出会いや発見があふれています。

車両の向きを変える天竜浜名湖鉄道の「転車台」
車両の向きを変える天竜浜名湖鉄道の「転車台」

鉄道ファンにとって見逃せないのは、その路線でしか出会えない車両や旧国鉄時代に走っていた懐かしい車両、そしてSLなどでしょう。また、駅舎や橋梁といった貴重な鉄道文化遺産が数多く残っているのも、第三セクター鉄道の見どころです。たとえば、静岡県を走る「天竜浜名湖鉄道」や鳥取県を走る「若桜鉄道」などは、鉄道施設の多くが開業時の姿をとどめています。国の有形文化財に登録されている施設も多く、レトロな雰囲気です。「鉄印帳の旅」には、古き良き鉄道の香りが漂います。

まず鉄印帳を入手!気軽に始めるなら「鉄印帳フリー版」も

まず鉄印帳を入手!気軽に始めるなら「鉄印帳フリー版」も
鉄印帳は1冊に40社分すべての鉄印が集められます

鉄印を押してもらえるのは指定の鉄印帳だけです。「鉄印帳の旅」には、まず鉄印帳を一冊購入しましょう。「鉄印帳」は、鉄印を発行している全国40の鉄道の駅構内などで販売しています。1冊2,200円。詳しくはホームページで確認してください。また、簡易版として「鉄印帳フリー版」も発売されました。「鉄印コンプリート」は目指さないまでも、「鉄印帳の旅」を楽しみたいという方にはオススメ。こちらは中面24ページで1,320円です。

シリアルナンバー入りの「鉄印帳マイスターカード」
シリアルナンバー入りの「鉄印帳マイスターカード」

すべての鉄印を集めると、シリアルナンバーの入った「鉄印帳マイスターカード」がもらえます(有料)。そしてウェブサイトにマイスターとして名前が掲載されます。さらにマイスターにはさまざまな特典があるのが魅力です。各鉄道の指定された窓口にマイスターカードを提示すると、たとえばイベントへのご招待や駅長との記念写真、あるいは飲食店割引サービスなどの特典が(鉄道会社によって異なります)。ぜひコンプリートして「鉄印帳マイスターカード」を手に入れてください。

2021年4月1日発売予定!『鉄印帳でめぐる全国の魅力的な鉄道40』

鉄印帳を手にした瞬間から始まる、全国40カ所の鉄道会社を目指す旅。考えただけでも、わくわくしてきませんか?そんな「鉄印帳でめぐる旅」を、日本初の御朱印本を発行した「地球の歩き方」がご案内します!
ローカル線を旅するお供に、必携の新刊登場です。


※『鉄印帳』および『鉄印』は株式会社旅行読売出版社の登録商標です。
※当記事は、2021年3月31日現在のものです

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筆者

地球の歩き方書籍編集部

1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。

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