2020年大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公・明智光秀ゆかりの地を紹介(滋賀県)Vol.2

公開日 : 2020年01月18日
最終更新 :
自然石を巧みに積み上げた穴太衆の石垣
自然石を巧みに積み上げた穴太衆の石垣

2020年のNHK大河ドラマ『麒麟がくる』。主人公・明智光秀ゆかりの地を紹介するVol.2では、明智光秀が城主だった「坂本城跡」とその城下町、坂本城の門が移された「聖衆来迎寺」などを紹介します。『麒麟がくる』をより楽しむために、明智光秀ゆかりの地へ出かけてみてはいかがでしょうか。

明智光秀が城主だった「坂本城跡」

明智光秀が城主だった「坂本城跡」
「坂本城」があったことを示す石碑

1571(元亀2)年の延暦寺焼き打ち直後、「坂本城」は織田信長の命により明智光秀が琵琶湖岸に築城し、城主となった城です。1582(天正10)年の本能寺の変の後、羽柴秀吉軍の攻撃により落城し、その姿はありません。

「坂本城跡」は琵琶湖の水位が下がると、石垣の一部が水中からその姿を現すことがあります。城内に琵琶湖の水を引き入れた水城形式で、高い天守閣を持ち、その姿は非常に豪壮であったといわれています。ルイス・フロイスの『日本史』で「豪壮華麗で安土に並ぶ」と絶賛されたこの名城は、比叡山の監視の役目も担っていました。

■坂本城跡
・住所: 〒520-0105 滋賀県大津市下阪本3-1
・URL: http://www.otsu.or.jp/sengoku/sakamoto.html

城下町「坂本の町並み」

城下町「坂本の町並み」
昔の面影が残る「坂本の町並み」

比叡山延暦寺の門前町として栄えた坂本には、約50の里坊(さとぼう)があります。里坊とは、山上での修行を終えた老僧に与えられた坊舎で、いくつかの里坊では趣向を凝らした見事な庭園があり、季節によりサツキや紅葉、苔などを観ることができます。

また、この里坊の景観を形成しているのが穴太衆(あのうしゅう)の石垣です。穴太衆とは、安土桃山時代に活躍した石工の職人集団です。穴太衆の石垣は、自然石を巧みに積み上げた堅固なもので、白壁の塀と調和して落ち着いた雰囲気を漂わせています。

この一帯は、1997(平成9)年に国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されており、観光ボランティアガイドによる案内も盛んに行われています。

■坂本の町並み
・住所:〒520-0113 滋賀県大津市坂本
・最寄駅:京阪石山坂本線坂本比叡山口駅

疲れた時は甘いものを! 「鶴屋益光」

疲れた時は甘いものを! 「鶴屋益光」
「鶴屋益光」の店構え

城下町「坂本の町並み」を散策した後は、甘いお菓子でひと息入れましょう。創業百余年の老舗菓子店「鶴屋益光」は、手作りにこだわった和菓子を製造・販売しています。人気の商品は、「西教寺」で古来より神として崇められる猿の姿をした最中「比叡のお猿さん」です。

「比叡のお猿さん」は、子供を抱いたお猿さんの姿がかわいらしく、中にはこしあんがたっぷりと詰まっています。ひとくちほお張ると、最中の皮の香ばしさが鼻に抜け、こしあんの程よい甘みが口いっぱいに広がります。

銘菓「比叡のお猿さん」1個140円~
銘菓「比叡のお猿さん」1個140円~

坂本城の門が移された「聖衆来迎寺」

坂本城の門が移された「聖衆来迎寺」
「聖衆来迎寺」の表門

「聖衆来迎寺(しょうじゅらいこうじ)」は、僧侶・最澄が創建し、平安時代初期に源信が改称したといわれています。幸いにも「聖衆来迎寺」は、1571(元亀2)年、織田信長による比叡山延暦寺をはじめとした坂本一帯の焼き討ちの難を逃れました。それは信長の家臣であった森可成の墓があったためと伝えられています。

「聖衆来迎寺」は、焼き討ちの難を逃れたこともあり、優れた寺宝を数多く所蔵しています。現在では、毎年8月16日の虫干会の際に、それらの寺宝が一般に展覧されます。境内の東端にある表門は、明智光秀が城主を務めていた坂本城の城門が移築されたといわれており、白壁の塀が当時の面影を今に伝えています。

■聖衆来迎寺(しょうじゅらいこうじ)
・住所: 〒520-0104 滋賀県大津市比叡辻2-4-17

いかがでしたか。2020年のNHK大河ドラマが『麒麟がくる』の主人公・明智光秀ゆかりの地を紹介しました。ドラマをより楽しむために、名将の足跡をたどってみてはいかがでしょうか。

≫≫≫ 2020年大河ドラマ『麒麟がくる』の主人公・明智光秀ゆかりの地を紹介(滋賀県)Vol.1

※初回掲載: 2018年06月02日

筆者

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