松尾芭蕉も美しさを称えた日本百名山の一つ『伊吹山』の高山植物が見頃(滋賀県)

公開日 : 2018年08月04日
最終更新 :
『伊吹山』の高山植物が見頃
『伊吹山』の高山植物が見頃

日本百名山の一つである『伊吹山』の高山植物が8月に見頃を迎えます。現地では、高山植物のボランティアガイドや、新幹線停車駅である米原駅から山頂まで直行する登山バスなど運行されており、どなたでも楽しめます。

松尾芭蕉も美しさを称えた

松尾芭蕉も美しさを称えた
「そのままよ 月もたのまし 伊吹山」

滋賀県最高峰の伊吹山(標高1,377m)は、約1,300種の高山植物をはじめ薬草、野鳥、昆虫の宝庫で、山頂からは高山植物のお花畑とともに、眼下に広がる琵琶湖、その背後に広がる比良山系の大パノラマをご覧いただけます。松尾芭蕉はその伊吹山の美しい姿を称え、

「そのままよ 月もたのまし 伊吹山」

と一句を謳い、おくのほそ道に残しています。また、山麓から山頂までは片道約3時間半で、山道も整っており迷うことがないので登山初心者の方でも安心です。山頂では、伊吹山に残る伝説に由来する日本武尊(やまとたけるのみこと)の像が出迎えます。この夏は名峰伊吹山からの景色を眺めて涼みませんか。

見頃を迎える高山植物

見頃を迎える高山植物
シモツケソウ(下野草)
ルリトラノオ(瑠璃虎の尾)
ルリトラノオ(瑠璃虎の尾)

■見頃を迎える高山植物
今が旬な植物(一部)/分類/特徴
シモツケソウ(下野草)/バラ科/濃淡のある紅色の花が咲く多年草
キンバイソウ(金梅草)/キンポウゲ科/鮮やかな黄色の花弁が特徴の多年草
ルリトラノオ(瑠璃虎の尾)/ゴマノハグサ科/一本の茎から青紫の花が映える
イブキフウロ(伊吹風露)/フウロソウ科/紅紫の大輪が特徴の伊吹山固有種
イブキジャコウソウ(伊吹麝香草)/シソ科/ハーブにもなる岩場に生える低木

キンバイソウ(金梅草)
キンバイソウ(金梅草)

【ボランティアガイド:伊吹山もりびとの会】
URL:http://www.mt-ibuki.jp/
伊吹山頂のお花のガイドを無料実施中。期間中は伊吹山にいる緑の腕章を付けた会員に声をかけるとガイドしてくれる。

実施日:7月22日(日)~8月5日(日) 
TEL:0749-46-5709

【期間限定:伊吹山登山バスの運行】
JR米原駅西口と伊吹山山頂を結ぶ登山バスが1日1便運行しています。
URL: http://www.ohmitetudo.co.jp/bus/ibukiyama_20180714/

植物だけでない歴史・食でも楽しめる伊吹山

植物だけでない歴史・食でも楽しめる伊吹山
日本武尊の伝説が残る伊吹山

【日本武尊(ヤマトタケルノミコト)の伝説】
伊吹山は古事記や日本書紀にも名が記され日本武尊の伝説が残っています。伊吹山に荒ぶる神がいると聞き征伐に出た日本武尊は、山頂に向かう途中、伊吹山の神の化身に道を遮られます。それを使者と見誤った日本武尊は、化身を蔑み無視したことから、伊吹の神は怒り日本武尊を痛めつけます。傷ついた日本武尊は醒井の清水を飲んで傷を癒したと言われています。

関連スポット
居醒の清水(醒井)
礒崎神社
 
【織田信長と伊吹山】
織田信長が植物の種類が豊富であった伊吹山に目をつけ、薬草園を開きポルトガルの宣教師ルイスフロイトに命じて薬草栽培を始めたと言われています。オオヨモギを使った「伊吹モグサ」など伊吹山は薬草の産地としても有名です。

関連スポット
伊吹薬草の里文化センター
薬草をテーマにした複合施設で薬草風呂や薬草園が楽しめます。

【日本のそば栽培発祥の地】
伊吹山は古くから信仰の山として崇められ多くの修行僧が訪れていました。8世紀ごろに北方大陸から朝鮮半島を経て渡来した「そば」は、修行僧達の食料として伊吹山の麓で初めて日本で栽培されました。

関連スポット
道の駅 伊吹の里

筆者

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