京都で味わうフランス・パリの「ニュイ・ブランシュKYOTO2019」

公開日 : 2019年10月01日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき
「ニュイ・ブランシュKYOTO2018」オープニングの様子
「ニュイ・ブランシュKYOTO2018」オープニングの様子

2002年からフランス・パリで開催されている一夜限りの現代アートの祭典「ニュイ・ブランシュ(白夜祭)」。2018年にパリとの友好60年を祝ったばかりの京都では、これにならって、毎年「ニュイ・ブランシュKYOTO」が開かれています。2019年のテーマは、「ダイアローグ(対話)」。鑑賞無料のうれしいイベント「ニュイ・ブランシュKYOTO2019」の見どころをピックアップして紹介します。

日仏古都の友好を象徴する「ニュイ・ブランシュ」

日仏古都の友好を象徴する「ニュイ・ブランシュ」
アンスティチュ・フランセ関西

京都とパリは、1958年から友好提携都市の関係にあります。京都にとって、パリは最初に友情盟約を結んだ外国の都市。また、パリにとっての京都は、ローマに次ぐ古い付き合いです。

その縁から、京都でも「ニュイ・ブランシュ」が開かれるようになって、2019年で9年目。2019年は、フランス人アーティスト30名強を含む120名以上のアーティストが集まりました。「ダイアローグ(対話)」というテーマに沿って、アーテイスト同士、アーティストと観客、作品と場所、フランスと日本、伝統と革新など、さまざまな組み合わせの対話をかたちにします。

「ニュイ・ブランシュKYOTO2019」の開催日時は、2019年10月5日(土)の夕方から夜遅くまでと予定されています。

京都駅ビルでのオープニングセレモニー

京都駅ビルでのオープニングセレモニー
ローラン・ピック駐日フランス大使

注目したいのは、オープニングセレモニー。京都市長のほか、駐日フランス大使立ち合いのもと、京都の玄関ともいえる京都駅ビル駅前広場で行われます。

●オープニング・セレモニー
・日時: 2019年10月5日(土)17:30~19:45
・場所: 京都駅ビル駅前広場 (ホテルグランヴィア京都前)

セレモニーに続いて、アルメニア系フランス人ミュージシャン、ニコラ・ソンなどによるライブ(17:55~)と、tuQmo現代サーカスのパフォーマンス(19:15~)が、同会場の特設ステージで披露されます。

二条城、無鄰菴など特別会場も!

二条城、無鄰菴など特別会場も!
二条城二の丸御殿台所前

そのほか、会場となるのは、京都市内に点在するギャラリーやシアターなど30数ヵ所です。そのなかでも、今年特に目をひくのが、世界遺産である二条城と山形有明の旧別邸無鄰菴(むりんあん)です。

二条城の二の丸御殿台所で開かれるのは、フランス人キュレーター、パスカル・ボースの手を経て準備された日本人写真家、甲斐扶佐義の初回顧展です。どこか懐かしさを呼ぶ日本の光景を切り取った作品が並びます。

展覧会は、2019年9月21日(土)~10月6日(日)まで開かれていますが、「ニュイ・ブランシュKYOTO2019」の開催中(2019年10月5日18:00~22:00)は、入城、鑑賞とも無料です。

©Anthony Bodin
©Anthony Bodin

南禅寺近くにある無鄰菴で開かれるのは、フランス人アーティスト、アントニー・ボダン展です。無鄰菴の庭園は、日本全国の名庭を手掛けた七代小川治兵衛の手によるもので、近代日本庭園の傑作といわれています。

この庭園に着想を得たアントニー・ボダンの新作が、まさにその場所に展示されることになります。展示は、2019年9月28日(土)~10月20日(日)までですが、無料となるのは、「ニュイ・ブランシュKYOUTO2019」の開催中(2019年10月5日18:30~22:00)のみです。要予約。

無鄰菴 ©Ueyakato Landscape  Photo by Yujiro Sagami
無鄰菴 ©Ueyakato Landscape Photo by Yujiro Sagami

■無鄰菴
・住所: 〒606-8437 京都府京都市左京区南禅寺草川町31
・予約URL: https://murin-an.jp/events/event-20190928-1020/

アンスティチュ・フランセ関西では0時までパフォーマンス!

アンスティチュ・フランセ関西では0時までパフォーマンス!
イラストとダンスのライブパフォーマンス『逃げていくあれが見える?』 ©Catherine Meurisse

京都にあるフランス関連施設、アンスティチュ・フランセ関西とヴィラ九条山も、もちろん「ニュイ・ブランシュKYOTO2019」に参加します。

アンスティチュ・フランセ関西では、19時から真夜中の0時まで、日仏アーティストによるダンスや音楽、インスタレーションなどのパフォーマンスが鑑賞できます。

嗅覚も味覚も冴えわたる ©Luz Moreno et Anais Silvestro
嗅覚も味覚も冴えわたる ©Luz Moreno et Anais Silvestro

ヴィラ九条山というのは、フランスの国外文化施設で、選ばれたアーティストが一定期間滞在し、制作活動をする場です。2019年も、ヴィラ九条山のレジデント12人が「Ecouter la nature...(自然を聞く...)」展を準備しました。

会場は、アートギャラリーThe Terminal KYOTOです。嗅覚、味覚も必要とする展覧会を楽しみましょう。展覧会は、2019年10月4日(金)~10月14日(月)9時から18時までです。「ニュイ・ブランシュKYOTO2019」の当日(2019年10月5日(土))は、22時まで開催されます。

「ニュイ・ブランシュKYOTO2019」のキービジュアル
「ニュイ・ブランシュKYOTO2019」のキービジュアル

ほかの会場やイベントについては、下記の公式サイトの地図付きプログラムを確認してください。

いかがでしたか。日仏現代アートの今に触れる初秋京都の夕べ「ニュイ・ブランシュKYOTO2019」を紹介しました。芸術の秋の幕開けにふさわしいイベントを、ぜひお楽しみください。

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

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