夏至の夜をさらに短くする音楽祭!「フェット・ドゥ・ラ・ミュージック」(フランス)

公開日 : 2018年06月09日
最終更新 :
筆者 : 冠 ゆき
音楽祭の様子©MC
音楽祭の様子©MC

2018年は、ヨーロッパ文化遺産の年です。ヨーロッパの文化ユニットを再確認する目的で定められ、さまざまな文化イベントが各国で開催されています。そのうち、2018年6月21日(木)に予定されているのが、今年で37回目の開催となる「音楽祭(Fête de la musique)」というイベントです。参加は無料。予約も不要の「音楽祭(Fête de la musique)」を紹介します。

どこでも誰でも音楽を楽しむ夏至の夜

どこでも誰でも音楽を楽しむ夏至の夜
音楽祭2018ポスター©Stéréo Buro

1982年、フランス文化省の支持を得て始まった「音楽祭(Fête de la musique)」は、2018年6月21日(木)、北半球の夏至の夜、プロ・アマチュアの別、ジャンル、レベルを問わず、あらゆるミュージシャンが街中で音楽のパフォーマンスを繰り広げるイベントです。演奏者も鑑賞者も一緒になって、一年で一番短い夜を楽しむフェスティバルとして知られています。

今では世界に広がり、2017年の開催国は120を数えました。フランスから始まった文化行事のうち、もっとも世界的に知られるイベントのひとつでしょう。繰り返しますが、参加も鑑賞もすべて無料で、プロによるコンサートも例外ではありません。

意外な場所でのコンサートも

意外な場所でのコンサートも
パレ・ロワイヤルでの音楽祭屋外コンサート©MC

この音楽祭は、美術館や病院、公共施設など、普段コンサートに結び付けられない場所を、一般に開放する機会でもあります。

たとえば、パリの一区にあるパレ・ロワイヤルの庭園では、フランス文化省が企画して、2017年は6時間にもおよぶコンサートが開かれ、多くの人々が集いました。

このほか、観光客に馴染みのある場所では、7区のオルセー美術館、8区のプチ・パレ、グラン・パレ、12区のフランス国鉄パリ・リヨン駅、15区の日仏文化会館などでも音楽の演奏が予定されています。

また、音楽のジャンルもクラシックから、ジャズ、ブラスバンド、コーラス、ラテン、ポップと、実に多様です。邦楽も仲間入りしています。たとえば、パリの1区区役所で演奏されるのは、最近フランス人に好評な和太鼓。演奏時間は、19:30から21:30までの予定です。

野外音楽に醍醐味

野外音楽に醍醐味
©Paris Tourist Office - Photographe : Amélie Dupont

音楽祭の本領は、一年で一番日の長い夏至を屋外で楽しむ点にあります。ですから、筆者の個人的な意見ですが、天気さえよければ、ぜひ屋外の演奏を堪能してもらいたいところです。

では、具体的にどこへ行けばいいのでしょうか。バリでしたら、広場や公園、通りなど、至る所が即席コンサート会場となりますので、ぶらぶら街を歩くだけでも、相当数のミュージシャンに出会うことができるでしょう。

©Paris Tourist Office - Photographe : Sarah Sergent
©Paris Tourist Office - Photographe : Sarah Sergent

たとえば、10区のサン・マルタン運河沿いもおすすめです。今年もここで複数のコンサートが予定されています。

地方都市でも多くのイベント!

地方都市でも多くのイベント!
©Paris Tourist Office - Photographe : Amélie Dupont

パリ以外の地方都市でも、数えきれないくらいのイベントが企画されています。音楽祭の公式サイトによると、イベントの登録は現在進行形で増えています。

日本での音楽祭

日本での音楽祭
Fête de la musique

音楽祭は気にはなるけど、6月にフランスへ行く予定がない!という方、ご安心ください。実は、音楽祭が開催される世界120ヵ国には日本も含まれていますので、日本でもイベントを楽しむことが可能です。

今年、音楽祭枠で日本で企画されている無料音楽イベントはふたつ。ひとつは、アンスティチュ・フランセ東京で開かれるコンサート。ただこちらは2018年6月21日(木)ではなく、2018年6月23日(土)に開かれる予定です。詳しくは、アンスティチュ・フランセ東京の公式サイトを確認してください。

■アリアンス・フランセーズ愛知フランス協会(音楽の祭日2018)
・開催日:2018年6月24日(日)
・URL:http://afafa.jp/event.html?id=87&lang=1

いかがでしたか。今年で37回目の開催となる「音楽祭(Fête de la musique)」を紹介しました。フランスはもちろん、日本でもイベントが開催されますので、ぜひ足を運んでみてください。

筆者

フランス特派員

冠 ゆき

1994年より海外生活。これでに訪れた国は約40ヵ国。フランスと世界のあれこれを切り取り日本に紹介しています。

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