フィンランドの秋、美しい紅葉（ルスカ）を見に森へ出かけよう

フィンランドの人々は、自然とともに生活しています。森は身近なもので、なくてはならない大事な存在です。森に一歩足を踏み入れると、おいしく澄んだ空気や静寂の空間、樹木の葉の色から季節を感じることができます。町なかの小さな公園では、黄色に色づく白樺の木々を見られます。

フィンランドでは、紅葉よりも黄葉といったほうがしっくりくるでしょう。赤く色づく葉よりも、黄や橙に色づく葉が多いのが特徴です。また、国そのものが北方に位置しているため、紅葉（黄葉）シーズンは、例年9月中旬頃から10月下旬頃（フィンランド内でもエリアにより異なる）までとなっています。

ハンドクラフトが好きなフィンランド人は、きれいに色づいた葉を集めて、世界にひとつだけのアクセサリーを作ったり、かわいらしい小さなリースを飾ったりして、長い秋の夜を過ごします。

この時期、フィンランドの森では、さまざまなキノコが採れます。ポルチーニ茸は、オリーブオイルでさっと炒めて食べれば、絶品。これぞ秋の味です。食べられないキノコもたくさんありますので、キノコ狩りに行く際は、専門家（ガイド）とともに。くれぐれも毒キノコを食べることがないように気をつけましょう。

自分でキノコが採れない方（ほとんどの方がそうでしょう）は、マーケット広場（カウッパトリ）の市場へ。この時期、フィンランド産の採れたてキノコが山のように売られています。また、ヘルシンキ市内では、おいしいキノコのスープや料理を提供するレストランがたくさんあります。この時期にしか食べられない、旬の味を楽しみましょう。

2019年9月末日、フィンランド・ヘルシンキの日の出時刻は7時10分、日の入り時刻は19時15分でした。これから極夜へ向けて日照時間が短くなります。北欧諸国では、日照時間が短くなる長い冬は、太陽の恩恵を受けられず、ビタミン不足になりがちです。

フィンランドでは、一年を通してビタミンDのサプリメントを飲むことを国が推奨しています。そのため、子供から年配の方まで、ビタミンDの錠剤を摂取しています。ビタミンDのサプリメントは、薬局やスーパーマーケットなどで気軽に入手できます。「Mini-sun（小さな太陽）」というかわいらしい名前のブランドが人気です。

また、フィンランドの多くの家庭では、ブルーベリーやリンゴンベリー（コケモモ）などを夏の間に森で摘んで冷凍保存しています。冬の間は、これらのベリー類をビタミン源としてよく食べます。

いかがでしたか、秋のフィンランド。この時期にしか見られない美しいルスカを見に、フィンランドにいらしてください。秋のとっておきの景色を見つけることができるでしょう。