韓国・ソウルを「イリー」片手に食の旅!
旅行者の使い易さに特化したウェアラブル翻訳デバイス『ili(イリー)』が、このほど2018年モデルに進化しました。最大のポイントは、英語、中国語、韓国語の3言語に対応したこと(言語は起動時に切り替える)。第一世代はレンタルでのみ利用できましたが、第二世代は購入もできます。しかも、価格はトラベルブック付きで1万9800円とリーズナブル。英語、中国語翻訳は第一世代iliで試したことがありましたので、冬のソウルに飛んで、イリーの使い勝手と韓国語翻訳精度を試すことにしました。今回の旅のテーマは「食」です。もっとも印象に残った3店舗を紹介します。
河東舘のコムタン
趣ある韓屋造りに足を踏み入れます。創業以来70年の歴史を持つ、明洞(ミョンドン)の「河東舘」(ハドングァン)です。歴代の韓国大統領が訪れていることでも知られています。「おすすめは何ですか?」。名物を聞くまでもない有名店だけれどiliで話しかけてみました。「コムタン!」と即答するご主人。
江原道産韓牛(ハヌ)の内臓と胸肉をじっくり煮込んだ透明なスープをひとすすり、滋味が口の中に広がります。まさに口福。塩と薬味で味を自分で調えるのがこちら流です。最初は塩ひとつまみで、次に刻みネギをたっぷり入れていただくと風味の変化が楽しめます。横のテーブルにいた人のボウルが黄色っぽかったので「何を入れたのですか?」とiliで聞いたら皿の上の殻を指さして「玉子」と教えてくれました(玉子は別売り)。
朝7時から営業していて、その日に仕込んだ分が完売した時点で店を閉めるそうです。コムタンのお値段は1万2000W(ウォン/1Wは2017年12月時点で約0.10円、以下同)。スタミナをつけたい方は内臓肉(雌牛の胃袋)入り1万5000Wをどうぞ。
萬井の韓牛、焼肉
今回の旅では3回焼肉を食べましたが、そのなかで文句なしのNo.1は三清洞(サムチョンドン)にある萬井(マンジョン)でした。もちろん炭火焼きですが無煙ロースターを完備しています。大きなテーブルのある個室や小さな個室もあります。韓流スターも大勢訪れるそうです。
お勧めはマンジョンスペシャルカットA:4万5000W(以下含めすべて一人前の価格、写真は一人前ではありません)。こちらは日替わりでハラミ(안창살)、ジェビチュリ(제비추리)、ショートプレート(업진살)の基本3種+2種類のお肉の盛り合わせです。貴重な部位である牛の脾臓とすい臓についた肉(토시살)、チマッサル(치맛살)が追加されることもあるといいます。
カルビやハラミは和牛よりかみ応えがあって美味でした。脂は適度で、赤身部分の「コク」が和牛よりしっかり感じられます。肉以外の前菜や鍋、麵、点心類もとても充実しています。ランチでもディナーでも、1人でも大勢でも楽しめるお店です。
ここは「食遊記」というブログ(http://blog.daum.net/gundown)を持っているフード&レストランコラムニストのパク・テスン(Park,Tae Soon)さんご推薦のお店です。当日はili を介して「韓牛と和牛の歴史と肉質の違い」「南朝鮮(韓国)と北朝鮮のキムチの違い」などについて、興味深いやりとりができました。ちなみに北朝鮮は平均気温が低く唐辛子があまりとれないため、白いキムチが食卓にのぼることが多いそうです。
明洞栄養粥、栄養餃子の黒ゴマ粥
焼肉、韓国料理三昧の翌朝は、胃に優しいさっぱりとしたお粥を食しました。アワビと松茸、肉野菜、海鮮などありとあらゆるお粥がメニューに並んでいますので「おすすめはどれ?」とiliで聞いたところ、店のお姉さんは黒ゴマ入りのお粥(ケチュッ)を指さしてくれました。
正解でした! ドロっとしていてほんのり甘く、胃の粘膜を守ってくれそうです。血中の悪玉コレステロールを溶解し排出するといわれるリノール酸と、善玉コレステロールを維持しつつ悪玉コレステロールを減らすオレイン酸を豊富に含むのがゴマです。ちょっと食べ過ぎたかな? の翌日の朝食にピッタリです。繁華街明洞のほぼ真ん中にありますので、足の便もよいのです。マンドゥ(蒸し餃子)、麵、ビビンバ、チヂミなどお粥以外のメニューも充実しています。
※河東舘、明洞栄養粥、栄養餃子の情報は地球の歩き方MOOK「ソウルの歩き方2018-19」にも掲載されています。
「ili」2018年モデルの印象
wifi環境が不要で、翻訳時間が日本語を吹き込んでから約0.2秒という速さが気に入っています。きちんと伝わっているかな? と疑問に思ったら、吹き込み直して再発声させればいいのです。iliの最新モデルは起動時間が1秒に短縮され、3言語対応となり、連続使用可能時間が8時間から約3日間に延びました。コミュニケーション・ツールとしての潜在能力が相当高まったといえます。実際、ソウルで一日ガンガン使ってもバッテリー切れはありませんでした。
12cm、42gのミニ・バーです。使わないときは充電だけしっかりして、鞄の中に入れておけばいいのです。ガイドブック同様“心の保険”になります。もし何かあったら……トラブルに巻き込まれたら……の不安が軽減されるでしょう。『地球の歩き方シリーズ』が“何かあったとき”に絶大な安心感をもたらしてくれることを知っている人は、実は多いはずです。
価格は税抜きで2万円を切っています。PCにつないで常に最新の翻訳データにアップデートできるから、iliは長く使えます。かなりコストパフォーマンスが高いと思いました。イリーの詳細はhttps://iamili.com/ja
2017年夏には、『ili(イリー)』を持って台湾・高雄を旅しました。港町を自転車で巡ったレポートはこちら↓
▷http://blog.arukikata.co.jp/guidebook/e_report/2017/07/post_1158.html
▷http://blog.arukikata.co.jp/guidebook/e_report/2017/07/post_1159.html
地球の歩き方書籍編集部 数藤 健
筆者
地球の歩き方書籍編集部
1979年創刊の国内外ガイドブック『地球の歩き方』の書籍編集チームです。ガイドブック制作の過程で得た旅の最新情報・お役立ち情報をお届けします。
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